「1年生になるまでにこれだけはできるように」と、時には大変な思いをしてやってきたことが、実はしなくてもよいことだったら…。小学校との接続について、「するべきこと、考えておくべきこと」と、「しなくてもよいこと」「してはマズいこと」を知りましょう。それを分かって頂けるオンライン研修のお知らせです。
1年生になるまでに、何をしていけばよいかということに迷っている方、不安がある方、連携で何を大事にしていけばよいか分からない方、カリキュラムの作成に関わっていく方。立場や置かれている状況は様々かもしれませんが、まずは基本的なことを知ってください。
小学校との接続が難しいのはなぜなのか
子どもたちが小学校での生活や雰囲気に馴染めず、落ち着かない状態が続く…ということに「小1プロブレム」という名前がついています。この言葉が登場して、もう25年ほどになりますが、解決することなく、困っている小学校の先生は全国中にいます。
そこで、「小学校に入るまでに座れるようにしておいてください」とか、「話を聞けるように」などという要求が出てきます。ところが、話はそんなに簡単ではなく、園で落ち着いて座っていたはずの子ども達が、小学校になってから指示を聞けなかったり立ち歩いたりするようになることも珍しくありません。
園でできていたはずのことが小学校になってからできないのなら、小学校の先生の責任にしたくもなりますが、これも、そんなに簡単な話ではありません。小学校の先生が適切な対応をすればすむという簡単な話であれば、25年以上も問題は続かず、とっくに解決して過去のものになっているはずです。
ハッキリ言ってしまうと、「入学までに子ども達がこれをできるように」ということに取り組んでいるうちは上手くいかないんですよ。相手を理解しないまま、「入学までに子ども達がこれをできるように」をすると、相手にとんでもない要求をするし、子どもの実態とかけ離れたカリキュラムができあがります。そこを抜け出して、子どもに即した取り組みを始めてからがスタートです。
研修内では、「連携や一貫教育に取り組んできたけど上手くいかなかった例」をいくつか取り上げ、そこから何をしていけばよいか考えていきます。「あ、上手くいかない例と似た状態になってる。修正してどう進めていこうかな」という第一歩にしてください。上手くいかないやり方を具体的に知り、そこに何年も費やすことなく先に進んでみませんか?
幼保小の架け橋プログラムとは?
文科省が推進している取り組みです。モデル地域が手を挙げて実践を始め2年目の今年、ある程度はスタートカリキュラムの形になったものや、叩き台の状態になるものが出てきました。カリキュラムを作成するときに、これらを参考にしたくなるかもしれませんが、真似すると数年は後戻りするだろうというものもあります。
リンク先のPDFは文字がビッシリで54ページほどありますが、興味のある人は読んでみてください。これも、まず考えるべきはどこなのか、どの部分を取り入れるか、後回しにするか、研修内でハッキリさせます。
要録には何を書くのか
「小学校の先生は、要録に何を書いてほしいと思っているか」ということも、よく質問されます。この質問も、「小学校の先生が何を求めているか」とつながっていますよね。ただでさえ書くのが大変な要録を、小学校の先生に求められていることまで考えて書き、結果、それを求められていなかったら…。この研修内で、要録に何をどう書くかということも知ってください。「小学校の先生は要録を読んでないらしい」と嘆くより、読みたくなる要録を書きましょう。
やらなくてもよいことはやらない。
その分、できた時間でするべきことをする。
そのために、まずは知ることからです。
研修概要
無理しない小学校との接続を考える(基本編)
10月22日(日)22:00~23:00
ZOOMにてオンラインで行います。
この研修に参加すると次のことが分かります。
・なぜ接続が難しいのかが分かる
・小学校の先生が何を求めているかが分かる
・やらない方がよいことは何かが分かる
・要録にどんなことを書けばよいかが分かる
・幼保小の架け橋プログラムが分かる
・とにかく何からやるかが分かる
参加方法
こちらの研修は、noteの記事で参加を受け付けています。
「無理しない小学校との接続」を考える(基本編)
リンク先の記事には、この記事と同じことが書いてあり、最後に参加の申し込みができるようになっています。当日は、ZOOMのリンクから研修にご参加ください。
それでは、10月22日(日)の22:00~23:00に、研修で会えることを楽しみにしています。