【発表会・演奏会】合奏で「練習」をする必要があるときに子どもが前向きに「もう一回」したくなる言葉かけ

あなたは保育中、子どもに練習をさせていますか?

などと言われると、「いやいや保育に練習なんて」とか、「させるなんて言い方は…」と思うかもしれませんね。ただ、「レベルアップ」でも「忍者の修行」でも「秘密の特訓」でも、言い方が変わっただけで実際が「練習」だと、子どもにとっては同じことです。要は、どの言葉を使うかということよりも、子どもの気持ちが「もう一回やりたい」「練習したい」になる必要があります。

私は年間を通した小学生バンドの指導を中心に、20年以上いろんなバンドの指導をしています。今回の記事では、その中でやってきた「もう一回」の言葉かけを保育用にアレンジして紹介します。少しでもヒントになれば幸いです。

合奏で「もう一回」と言う時に1番気をつけたいこと

合奏で「もう一回」と言いたいときに1番気をつけたいことは「できてないのでもう一回」が伝わらないようにすることです。

子どもが何度も繰り返し同じことをするのは、主に次の3つの場合です。

  • とにかく楽しいとき
  • 不思議なとき
  • できないけどどうしてもやってみたいとき

これらは、普段の遊びのときはもちろん、合奏のときにも当てはまります。まず、合奏が楽しいのであれば、子どもから「もう一回やりたい!」という声が出てきます。そして、できないとしても、どうしてもできるようになりたいという気持ちがあれば、大人に何も言われなくても黙々と繰り返します。

合奏が終わる→どう指示をするか大人が集まって相談→しばらく子どもは静かに待つ→「もう一回やるよ」というパターンは、できるだけ避けたいものです。

「楽しいからもう一回したい」に近づける

「楽しかった!もう一回しよう!」が子どもから出てくれば1番良いのですが、そうならないのであれば、大人の方で楽しい雰囲気にしていきましょう。大笑いしている人につられて自然と笑顔になるのと同じことです。できれば、本心から楽しむのが1番です。

ゲーム感覚で、伴奏を終わらせずに2回目に突入したり速さを変えてみたりするのも1つの方法です。合奏だからと気負わず、手遊びと同じ感覚でいろいろと楽しみましょう。速くすると楽しいのは合奏も同じです。いろんなテンポで演奏することは集中することにもつながります。

具体的な言葉としては

  • 「あー、楽しかった!」と言っている間になぜか他の先生が演奏を続け、そのまま2回目
  • 「ピアノが楽しいって言ってる。止まらない。」と言いながら2回目に突入
  • 「今度は超特急」と言いながらすごい速さで繰り返す

など、手遊びと同じだと思えば、いろいろと言葉はでてくるのではないでしょうか。

「不思議だからもう一回したい」に近づける

「葉っぱが落ちるのを見て動きに興味をもち、何度も落としてみる」「影の動きが面白くて、影を見ながらいろいろと動いてみる」というようなことを、子どもは満足いくまで続けます。楽器で音を鳴らすときも同様で、ひたすら鳴らしてみる姿があります。ただ、普通に合奏をしていて、同じような姿を見つけるのは難しいですよね。

興味が湧くことを意図的にしてみましょう。

年齢にもよりますが

  • 大人が弾く伴奏の音を変える
  • 新しい楽器を登場させる
  • 子どもがする楽器を交換する
  • 子どもがリズムを考える
  • 1度目とはリズムを変える
  • 1度目とは人数を変える

などがあります。たとえば、1回目に気を抜いていて演奏していなかった子どもがいるとします。それを注意するのではなく、「実はね、さっき音を出していない人がいたんだけど、いつもと違って聞こえたの。」などと言って、人数を変えてやってみるきっかけにしてみましょう。

伴奏の音を変えたりリズムを変えたりするのは、ふざけて成り立たなくなる心配がありますか?何度かやってみてください。気に入ったリズムを「それいいね」と子どもが選んで決めましょう。年長にもなれば、即興でリズムを作って合わせることにもつながります。最終的に、本番ではどのリズムで合わせるか、合奏していくうちに決まっていきます。

「できないけどどうしてもやってみたい」に近づける

「できるようになりたい」「もうちょっとこうしてみよう」という気持ちは、合奏のときにも現れます。曲が終わった後にも、まだ楽器で音を鳴らしている子どもを見たことがありませんか?それは注意する場面ではないんですよね。「もうちょっとこうしたら」という気持ちを取り上げましょう。「○○君、次はそんな感じで叩いてみる?」と言って、次に行ってしまいましょう。

もしあなたが保育関係者なら、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。「子どもを見取る」「記録する」「援助する」「指導案を書く」「要録を書く」ということについて、3日に1度、10分ほどのプチ研修がメールで届きます。

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管理人うち@uchi70794834|Twitter)

保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。