【教科書の投げっぱなしは最大のチャンス】保育の視点で声をかけると子どもが勉強好きになる話

あなたは子どもが教科書を投げっぱなしにしているときに、どのように声をかけていますか?「また投げっぱなし(怒)」「こんなところに置いてあったら踏むよ!」などは、よくある声のかけ方だと思いますが、時には視点を変えて保育者モードで声をかけてみましょう。子どもが勉強好きになっていきますよ。先に断っておきますが、今回の記事は教科書の投げっぱなしがなくなる話ではありません。勉強好きになる話です。

注意をされると勉強をする気がなくなる

言われるまでもなく、今までの経験からご存知だと思いますが、注意をされるとやる気が無くなるんですよね。「教科書が投げっぱなし」ということを注意されると、片付けに対するやる気ばかりではなく、勉強をする気も無くなっていきます。あまり怒られすぎると、教科書を見たときに、怒られた嫌な記憶がよみがえってしまうことにもなります。

保育の視点で声をかけるとどうなるか

できることなら、怒ったり叱ったりせずに声をかけたいものです(怒ると叱るは違うという話もありますが、大声でいろいろと言われるので子どもにとっては同じことです)。

教科書を見つけたら

ではどうするかというと、教科書が投げっぱなしになっているのを見つけたら、まず教科書の中身を見てみましょう。できれば、どこまで学習が進んでいるかを把握しているほうが望ましいです。そして自分が興味をもてることを見つけましょう。

声をかけるときは

実際に子どもに声をかけるときは

  • ねえ、今こんなことやってるの?
  • ちょっと、こんなこと知らないんだけど分かる?
  • ○○って書いてあるんだけど、もう習ったの?
  • どういうこと?ちょっとこれ教えて

などと、知らないことを教えてもらう立場で声をかけてみましょう。「本当は知っていても知らないふりをする」ということができれば、それでもOKですが、知らない振りでその後の会話を続けるのは難しいです。どうしても、子ども相手だと上から目線になって「こちらが教えないと」となりますから。もし、知らない振りが自然にできるのであれば、ぜひ保育の現場で働いてください。

実際子どもがどう反応するか

自分が知っていることを大人が知らなかったら、子どもは良い気分になるんですよね。「自分が知っていることを他の誰かが知らないときに、なんとなく優越感がある」ということは、覚えがある人も多いのではないでしょうか。大人が教科書を開いて「え?これ分からないんだけど」などと言うと子どもは教えたくもなります。上手く会話を続けていけば、勉強をして知識を身に付けることの意欲がどんどん湧いてきますよ。

さらに、利点としては「人に教えることで身に付く」ということがあります。座学で学んだことはすぐに忘れるものです。実際にやってみたり人に教えたりすることで、定着率が大きく変わってきます。この点については、次の記事に詳しく書いていますのでご覧ください。
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やり過ぎは注意

「子どもを勉強好きにする」と思うと、ついやり過ぎになることもあります。やり過ぎには注意しましょう。注意してほしいことは2点あります。

1点目。「身に付けてほしい」と思い過ぎて「いつものように大人が教える」をやってしまうと意味がありません。さっきまでの分からない振りが嘘になってしまいます。もし、子どもも分からない時は一緒に悩んだり「誰かに聞いてきてよ」と促して次の機会を作ったりしてみましょう。

2点目。時間をかけ過ぎないように注意しましょう。もちろん、子どもがその気になって教えてくれるのであれば、やる気が続く限り教えてもらっても大丈夫です。子どもの気持ちに関係なく長時間やってしまうと、いくら良い気分で始めたものでも嫌になってきます。「教科書を投げっぱなしにしておくと勉強を教えることになる」が嫌で片付けるようになったら本末転倒です。あれ?本末転倒ではないですね。片付けるようになるなら、それもOKとしましょう。

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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。