【本当に分かってる?】「保育理念」「保育方針」「保育目標」の意味・違い・関係




保育理念、保育方針、保育目標・・・これらの言葉は、普通に保育をしていたら、深く考える場面はなかったかもしれません。でも、今年度(平成30年度)は今までと違うはずです。「カリキュラム・マネジメント」という言葉が出てきましたよね。「カリキュラム・マネジメント」どころか、見直すはずの教育課程(幼稚園)、全体的な計画(保育所)、教育及び保育の内容並びに子育ての支援等に関する全体的な計画(こども園)が、あやふやなところもありますよね。

特に「?」が浮かぶのが、「保育理念」「保育方針」「保育目標」などの言葉ではないでしょうか。「基本理念」「保育ビジョン」「めざす子ども像」「コンセプト」など、区別がついていますか?

この記事では、「保育理念」や「保育目標」などの難しい言葉を、中学生でも分かるくらいに、簡単な言葉で説明しています。「?」が浮かんだままカリキュラム・マネジメントをしようとしていた人は、一旦立ち止まって、意味を考えてくださいね。

「保育理念」「保育方針」「保育目標」などの言葉は難しい

「保育理念」「保育方針」「保育目標」などの言葉は難しいんです。だから、これまで「全然区別がつかない」「よく分からないからスルーしてた」という人も、気にする必要はありませんよ。 この記事を読んだら分かりますから。

「保育理念」「保育方針」「保育目標」「基本理念」「保育ビジョン」「めざす子ども像」「コンセプト」などは、「大事にしてることなんだな」と思うことができていれば十分です。

これまで、なぜ分かりにくかったかというと・・・

ちょっと間違えて表現してある場合がとても多いからです。

ちょっと間違えて表現してあるものを、どれだけ読み込んで考えても、間違った使い方を覚えてしまうことになります。だから、これまで「よく分からないから・・・ようするに大事なことでしょ。」くらいにスルーしてきた人のほうが、むしろ正解です。

「そんな大事なこと、間違えて使ってあるはずないでしょ」と思いますよね。でも、間違えて使ってある場合がたくさんあるんです。大手の会社がやっている保育所なども、けっこう間違えています。何も気にせずに書き方を参考にすると、おかしなことになりますよ。

「保育理念」「保育方針」「保育目標」などの意味を、一言で表すと

保育理念

保育理念とは、「『うちの園の保育とはこうあるべきだ』という、最も根本的な考え方、理想」です。

基本理念」も「保育理念」と同じように使われます。「保育」ではなくて「基本」なので、保育以外のことも含むことができます。たとえば、保幼小中一貫であれば、「保育理念」とも「教育理念」とも言えませんよね。そういうときは「基本理念」という言葉を使います。市区町村が行う事業なども「基本理念」という言葉が使ってあります。会社だと「経営理念」という言葉があります。

コンセプトという言葉もあります。コンセプトとは、「あるものの特質を、短く分かりやすい言葉で示したもの」です。「保育理念」や「経営理念」は、一般の人、初めての人には難しいので、コンセプトで分かりやすく表してあることがあります。

保育方針

保育方針というのは、「保育をするときのおよその方向」です。

「理念」は抽象的だったり理想が高すぎたりします。「理念」で表したことに近づくために、「どの方向に進めば良いか」ということを具体的に表してあるのが「方針」です。

保育目標

保育目標というのは、「保育をする上で目印となるもの」です。

書き方の参考にするべきなのは、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説です。幼稚園や保育所の目標は、「~を養う」「~を育てる」「~を培う」というように書いてあります。

保育ビジョン

保育ビジョンというのは、「実現に当たって、理念を具体化したもの」です。

「経営ビジョン」はよく聞きますが、「保育ビジョン」が示してあるのを見たことはほとんどありません。

めざす子ども像

めざす子ども像というのは、「こんな子どもになってほしいなという理想の姿」です。

他の言葉と違い、めざす子ども像だけ「~な子ども」「~する子ども」のように表します。

「保育理念」「保育目標」のなどの関係を図で表すと

保育理念は、理想なので頂上です。あくまでも理想なので、すぐに達成されるものではありません(理念を分かりやすく簡単に表したものがコンセプトです)。
保育ビジョンは、理念を具体化したものなので、理念の下にあります。
めざす子ども像は、多くの保育所、幼稚園で、ビジョンと同じように使われています。理念を具体化し、子どもの姿で表したものです。
保育目標は、理念やビジョンまでの途中にある目印です。
保育方針は、理念やビジョンへの方向を示すものです。

「保育理念」「保育目標」などを表す上での問題

「保育理念」や「保育目標」などは、どのように使うかが難しいです。理念が1番の基になって、それからビジョンの代わりに子ども像があって・・・というのは分かりましたね。

でも、自分の園の「保育理念」「保育目標」「保育方針」は、正直なところ区別がつかない・・・ということはありませんか?

一般的には、目標というのは数値で表すことが多いです。「今期は10%コストの削減をめざす」「3ヶ月以内に売り上げ4%増」みたいな感じです。

保育の現場では、数字をほとんど使いませんよね。 幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説の目標も、そこまで具体的なことではなく、ちょっと規模の大きいことが書いてあります。

そして、園によっては、理念を詳しく表し過ぎていることもあります。ですので、「保育理念」「保育目標」「保育方針」の区別がつかなくなるんです。

  • 「理念」をシンプルに表す
  • 理念を具体的に表した「ビジョン」を表す
  • 「目標」の代わりに「子ども像」で表す
  • 「方針」を表す。

という書き方だと、区別がつきやすいかもしれません。

「理念」や「目標」と書いておきながら、子どもの姿で表している園もあります。でも、それは一般的な感覚とは違います。できれば、「園のしおり」など、保護者や市役所の人が見るものは、一般的な人が使うのと同じような言葉の使い方をしたいですね。

とにかく、意味を分かった上で、自分の園に合ったものをつくりましょうね。
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ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。