【無理しなくて大丈夫】保育所の1歳児・2歳児が「集まる」というときに考えておきたいこと

1歳児、2歳児が「集まる」というとき、とにかく1番お伝えしたいのは「無理しなくても大丈夫ですよ」ということです。子ども達が集まらなくて悩んでいる保育士のみなさんに、今回は気持ちがちょっと楽になる考え方を3つお伝えします。余裕をもって関わると、なぜか集まることもありますし。無理して集まろうとしなくても大丈夫ですよ。

気持ちがちょっと楽になる3つの考え方とは

まず、誤解の無いように確認しておきます。

◯集まることはするけど無理はしない
✕集まること自体をやめる

ですからね。

「集まるときは安全にも配慮して」とか「気持ちが引きつけられるように魅力的なことをして」などということは、「考えておきたいこと」としては当然なので、ここではちょっと置いておきます。今回お伝えするのは、保育士が気持ちを楽にして「集まる」ということに向かうための考え方です。次の3つをお伝えします。

  • 幼稚園から見ると2歳児は十分に経験を積んでいる
  • 集まるときに大事にしたいことはなにか
  • 年間を通して変わればOK

幼稚園から見ると2歳児は十分に経験を積んでいる

あちこちでお伝えしていることの1つに「幼稚園から見ると保育所の2歳児は十分に経験を積んでいる」ということがあります。幼稚園に入園してくる子どもは主に3歳児です。どんな様子かというと、本当にいろいろです。他園から幼稚園に来る場合もあれば、ずっと家庭にいて、集団生活が初めての子どももいるんですよね。もちろん、園により地域により、年度により状況は違います。

3歳児で入園してくる子どものほとんどがオムツをしている場合もあります。「食べさせてもらわないと食べない」という子どもばかりかもしれません。ずっと家の中で遊んできたので外に出たくない子ども、絵を描いたことがない子ども、お母さんからのOKが無いと動けない子どもなど、このような3歳児は普通にいます。そして、「集団生活をしてきた」という点で見ると、幼稚園の3歳児は、ほぼゼロからのスタートです。それでも小学校に行く頃にはしっかり育っているんですよね。

1歳児、2歳児で、そんなに無理してみんなが集まらなくても大丈夫ですよ。

集まるときに大事にしたいことはなにか

集まるときに大事にしたいことはなんでしょう。全員が集まることでしょうか。集まった後、ジッとしていることでしょうか。おそらく違いますよね。「集まるために集まる」ということは、めったにないでしょう。集まるのには何か理由があるはずです。ここでは「集まってみんなで楽しいことをする」「集まって話を聞く」について考えてみます。

集まってみんなで楽しいことをする

「集まってみんなで楽しいことをする」の場合、「集まった結果、楽しいことがあった」という経験をしないと、次に「集まろう」という気持ちにつながりません。とにかく楽しくないと、あまり意味が無いんですよね。数メートル離れたところにいたとしても、それで十分です。「見えないからもうちょっとこっちにおいで」を、楽しいことが始まる前に言ってもなんのことか分かりません。楽しいことが始まって、本当に楽しかったら、子どもは自分で近くに寄っていきます。

集まって話を聞く

「集まって話を聞くという経験も必要でしょう」と言う方もいらっしゃいます。もちろん必要です。この場合、メインは「話を聞く」という経験の方ですよね。これも「楽しいことをする」と同じことです。「話が聞こえないからこっちにおいで」を、話が始まる前に言ってもなんのことか分かりません。そして、本当に話が聞こえないなら、「こっちにおいで」という呼びかけも聞こえないはずなので、言う意味がありません。重要なのは「集まってジッとしていたか」よりも「話を理解したか」の方です。

離れた所にいても楽しむことはできるし、話を理解することもできます。「集まる+楽しむ」「集まる+理解する」は、することが1つ多いので難しいんですよね。「集まる」の時点で精一杯で、大事にしたいメインの方はできない場合があります。

1歳児、2歳児で、そんなに無理してみんなが集まらなくても大丈夫ですよ。

年間を通して変わればOK

そうはいっても、3歳になったら大人の人数が減るし、2歳児のうちに集まることができるようになっておかないと困りますよね。集まらない子どもがいたとしても、年間を通して変わっていけば大丈夫です。

たとえば、18人のクラスで6人しか集まらないとしましょう(実際はもう少し集まる場合が多いのではと思いますが)。それでも、そんなに焦らなくて大丈夫です。4月のうちに1人、5月にもう1人の、1ヶ月に1人のペースで集まる子どもが増えたら、3月には18人全員が集まるようになります。

この数字はあくまでも目安です。

子ども達みんなが集まって活動をする場合の対応が上手くできなくて焦っている人は、ちょっと楽に考えてみましょう。というよりも、若い保育者が焦って辛い思いをしないように、周りの保育者でサポートして、長い目で見てできるようになれば良いですよね。

 

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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。