プール遊びで考える「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」




幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を、教育課程・全体的な計画や指導計画に取り入れなければならないみなさん。

5歳はともかく、3歳や4歳を担任している人は、10の姿を取り入れて、子どもの具体的な姿を書き出すのは大変ですよね。

今回は、プール遊びで見られる姿が、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿と、どのようにつながっているかを考えてみましょう。

この記事では、「10の姿」につながる、具体的な姿を考えるためのヒントを、「プール遊び」に視点を当ててお伝えしています。

この記事を読んで、書いてあることを実践できれば、「10の姿」につながる姿を考える労力が、これまでの半分以下ですむでしょう。

「プール遊びで見られる姿」と「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」との関係を考える時に気を付けるのはこの2つ

プール遊びで見られる姿と、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿との関係を考える時に、気を付けるのは次の2つです。

  • 教育課程・全体的な計画や指導計画の見直し方を今までと同じにする
    「10の姿」を意識し過ぎると、文章ばかりを見てしまい、実際の子どもの姿を見失いがちになります。実際の子どもの姿をしっかりと見ましょう。
  • 「10の姿」に書いてある言葉を安易に取り入れない
    「10の姿」は幼児期の終わりまでに育ってほしい姿です。「10の姿」とのつながりを分かりやすくしようとして、「10の姿」に書いてある言葉を取り入れると、高度過ぎる場合があります。

それでは、具体的に説明していきますね。

プール遊びで育まれる「健康な心と体」

「健康な心と体は、こんな風にして育まれていく。」ということは、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

ですが、そのことについて詳しく書いて、「10の姿」全部について説明すると、この記事は2万字を軽く超えてしまいます。

詳しいことは

を読んでください。

そのときに出てくるキーワードを使って、プール遊びで育まれる「健康な心と体」について、例をいくつか挙げていきます。

「安定感」
「保育者に抱っこされながら」とか「保育者と手をつなぎながら」「友達と一緒に」「みんなで手をつないで」などの姿が思い浮かびます。
もう少し成長すると、自分1人でも安定感をもって生活できますよね。

「環境に関わり」
プールで考えると「水に入る」「シャワーをする」「着替える」「(園外のプールなど)慣れない場所で行動する」

「自己を十分に発揮」
「大きな声を出す」「伸び伸びと身体を動かす」のような姿がありますよね。

これらを参考に文で書いてみると、

  • 保育者にはげまされたり友達に応援されたりしながら、水に顔をつけようとする。
  • みんなで手をつないで歌いながら、シャワーを頭から浴びる。
  • 水中にあるものを拾うゲームやフープくぐりをする中で、水の気持ちよさや水に潜る楽しさを感じる。
  • 担任に見守られながら、自分のペースで水に慣れ、少しずつ気に入った遊びを見付けていく。
  • 保育士や同じクラスの子ども達と一緒に、存分にプール遊びを楽しむ。

こんな感じの姿が思い浮かびます。

他にも、「生活に必要な習慣や態度を身に付け」ということから、身の回りの物の始末のことや、プールの決まりを守ることなどが、姿として思い浮かぶでしょうし、「ねらい」や「内容」などにもなります。

どれも、今まで普通に見られてきた姿ですよね。

「10の姿」を考えるからといって、特別なことを考える必要はないし、特別なことをする必要もありません。

今まで当たり前に見られてきた姿が、「10の姿」とどうつながっているかを見付ければ良いんです。

プール遊びで育まれる「自立心」

「自立心」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

そのときに出てくるキーワードを使って、プール遊びで育まれる「自立心」について、例をいくつか挙げていきます。

「身近な環境に主体的に関わり」
「プールの水に興味をもって近づき、触れようとする」小さいうちなら、これだけでも身近な環境に主体的に関わっていますよね。「新しい道具に興味をもち、プールでのゲームに楽しんで参加する」とか「プールの活動を楽しみにして、先生の話をよく聞く」他にも、プールの決まりを守る。守ろうとする。というような姿が思い浮かびます。

「様々な活動を楽しむ」
これは例はいりませんよね。
プールの活動を楽しんでいる姿なら、なんでもありです。

「信頼する保育士等に支えられながら」「物事を最後まで行う体験を重ね」
手伝ってもらって着替えをたたむ、持ち物を自分で管理する、水着のヒモを結ぶなど、いろいろな姿がありますね。最初は支えられながら、最後まで頑張る経験が、プールの活動ではたくさんありますよね。担任にはげまされて、または、友達に応援されて、プールの中を歩いたり顔をつけたりするなどの姿もありますね。

「自分の力でやろうとする気持ちをもつ」「やり遂げた満足感を味わう」
前回は手伝ってもらったけど、次は時間がかかっても自分でするとか、何度も顔を拭きながら、水に顔をつけようとするとか、苦手なことがあったとしても、少しずつ頑張ることができれば十分です。

これらがプール遊びで「自立心」が育まれている姿です。

「健康な心と体」と同じように、実際の子どもの姿を思い出しながら、文に表してみてください。

プール遊びで育まれる「協同性」

「協同性」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

そのときに出てくるキーワードを使って、プール遊びで育まれる「協同性」について、例をいくつか挙げていきます。

「教師との信頼関係を基盤として」
「基盤として」なので、例はいらないかとも思いましたが、あえて言うなら、信頼関係があるから「先生が見ててくれるから、怖いけどプールに入る」ということはありますよね。

「友達と関わって、嬉しい、悔しい、悲しい、楽しいなどの感情を味わう」
友達と一緒に、楽しい水遊びをする、プールでのゲームをする、手をつないで顔をつける、みんなでシャワーを浴びる・・・など、いろいろな体験があり、感情を共有していますよね。ちょっと変わったことだと、プールカードにハンコが押してなくて、プールに入ることができない子ども同士が、悔しさや悲しさを共有するということもあります。プールで寒くなった子どもが、数人でプールサイドで休んで、仲間意識を感じるとか。このような体験を通して、「友達との関わりが深く」なっていきます。

協同性ではさらに、「互いの思いや考えを共有する」「共通の目的をもつ」「目的が実現する喜びを味わう中で協同性が育まれる」というようになっていきます。プール遊びは、行われる時期が早いこともあり、5歳でも「協同」というところまではいきませんよね。「今年は絶対泳げるようになる!」みたいな目的があったとしても、個々の目的がたまたま一緒なだけで、共通の目的とは言えません。プール遊びは、どちらかというと、健康的なこととか、決まりを守ることが中心となりますね。協同性につながる経験としては、しっかり楽しい活動にしましょうね。

プール遊びで育まれる「道徳性・規範意識の芽生え」

「道徳性・規範意識の芽生え」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

道徳性・規範意識の芽生えについては、他と違って、キーワードが少ないです。

ですので、ちょっと違う部分もプラスして説明します。

「自分の感情や意思を表現しながら」
「楽しい」「もっと入りたい」「怖い」「入りたくない」「顔付けるの嫌」も、立派な感情や意思の表現です。まずはこれが第一歩です。このように、担任などに感情や意思を表現して、それから、他の子どもたちにも感情や意思を表現します。これが、道徳性・規範意識の芽生えの始まりです。

「自己主張のぶつかり合いによる葛藤などを通して互いに理解し合う体験を重ねる」
子ども同士がぶつかり合い、葛藤しないといけないんです。そうしないと、互いに理解し合うことにはなりません。ぶつかり合う前から止めてしまうと、道徳性や規範意識の芽生えは育まれないんです。誤解している人もいますが、「道徳性・規範意識の芽生え」は、「決まりを守る」というようなことではありません。人との関わりが先にあって、その中で、必要な決まりができてきます。

一般的な、プールの活動で守る決まりは、「生活に必要な習慣や態度を身に付け」ということを考えると「健康な心と体」ですし、「公共のものの使い方」という意味では「社会生活との関わり」になります。

「他の幼児と様々な体験を重ね」
宝探しゲームで拾った宝物を取り合うのも、ちょっと意地悪して、プールが苦手な友達の顔に水をかけるのも、ふざけていつまでもプールから上がらないのも、様々な体験です。

「してよいことや悪いことがあることを分かり」「考えながら行動するようになっていく」
プールで物を取り合うと危ないし、友達の顔に水をかけると泣いてしまうかもしれません。友達に対して、「これはしてもOK。これは、してはダメなんだ」ということも、実体験を伴っていると分かりやすいですね。体験を重ねて、してよいこと悪いことがあることを分かってくると、だんだん考えながら行動するようになっていきます。

プール遊びで育まれる「社会生活との関わり」

「社会生活との関わりは、こんな風にして育まれていく。」ということは、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

そのときに出てくるキーワードを使って、プール遊びで育まれる「社会生活との関わり」について、例をいくつか挙げていきます。

「初めての集団生活の場である保育所の生活」「保育士等との信頼関係を基盤」
保育所や幼稚園の生活は、初めての集団生活です。ですので、保育所や幼稚園で生活していること自体、社会生活との関わりです。プールの活動も、みんなで着替える、体操する、並んで移動するなど、集団生活そのものですね。「保育士等との信頼関係を基盤」という言葉は、前にも出てきたので省略します。

「保育所内の子どもや職員、他の子どもの保護者」「いろいろな人と親しみをもって関わる」
プールは、安全のために、普段よりも多くの職員が参加しますよね。せっかくなので、普段とは違う職員と親しむ場としてみてはいかがでしょうか。プールの設置や掃除などで、保護者さんに手伝ってもらうと、他の子どもの保護者と触れ合う機会となりますね。園外のプールを利用していると、その施設の人たちとも関わることになりますね。

「家族を大切にしようとする気持ちをもつ」
「いろいろな人と関わる中で、家族の大切さに気付く」という意味だろうと思います。でも、小さい子にはちょっと難しいですよね。ご飯を食べさせてもらって、毎日元気に育ててもらっているから、楽しくプールに入ることができます。まずは、そのことへ「ありがとう」の気持ちをもてるようにしましょう。

「小学生や中学生、高齢者や働く人々など地域の身近な人と触れあう体験を重ねる」
園外の施設を利用していると、プールの活動も、地域の人と触れ合う体験になりますね。あいさつしたり、使わせてもらうお礼を言ったりしますよね。園外の人にお礼を言うことを考えると、園内でプールの準備をしてくれる先生にも、感謝しても良いかもしれませんね。水着を洗濯して、熱を測ってくれる家族にも感謝です。

プール遊びで育まれる「思考力の芽生え」

「思考力の芽生え」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

では、「思考力の芽生え」が育まれるときに出てくる言葉を見てみましょう。

「身近な事象に積極的に関わる中で」
身近な事象なので、普段のプールの活動で見られる事象で十分です。水面がキラキラ光っているとか、足を洗うときの水やシャワーの水は冷たいのに、プールの水は温かいとか。濡れた体に風が吹くと寒いこと、日陰は涼しいこと、水に沈む物や浮かぶ物があることなど、いくらでも例はあります。「積極的に」という言葉がありますが、気持ちが向いているかどうかの問題です。見ているだけでも積極的に見ていることもあれば、真剣な顔をして話を聞いているようでも、全く話を聞いていないこともありますよね。

「物の性質や仕組みなどを」
「物の性質」
「仕組み」って言われると難しい気もしますね。水は容れ物によって形が変わるとか、上から下に向かって流れていくとかが、物の性質です。中に空気が入っているから水に浮かぶとか、水を手ですくうと、指のところにすき間があるからこぼれていくとかが、仕組みです。「物の性質や仕組みなどを」なので、そんなに難しく考えなくても、とにかく何かを「感じ取ったり」「気付いたり」するのが思考力の芽生えということですね。先程「身近な事象に積極的に関わる中で」のときに例に挙げた、「キラキラしてる」とか、「冷たい」とかで十分です。

プール遊びで育まれる「自然との関わり・生命尊重」

「自然との関わり・生命尊重」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

では、「自然との関わり・生命尊重」が育まれるときに出てくる言葉を見てみましょう。

「保育所内外の身近な自然」
プールの水や、気温、天気、風などが、身近な自然ですね。プールまで歩いて行く間に、生き物や道に生えている植物を見ることもありますよね。

「美しさや不思議さに触れて」「感動する体験を通して」
水面がキラキラ光るのは綺麗ですよね。水面が揺れているのも綺麗だし、水が流れているところも綺麗です。水の中で目を開けたときの水の見え方は、綺麗だと感じる子どもがいるし、不思議だと感じる子どももいます。屋外のプールで天気が良ければ、プールサイドの濡れた部分が、あっという間に乾いていくのも不思議ですね。こんな感じで、けっこう「感動する体験」をしているんです。感動して心が動いているから「わー」とか「キャー」って、大きな声が出ています。「美しさや不思議さ」ではなくて、「水の冷たさや楽しさ」に対しての歓声がほとんどですけど。プールの活動は、安全第一です。それから、水に慣れたり決まりを守ったりすることが中心です。ですので、「美しさや不思議さに触れて」ということに関してはスルーされがちです。

「自然の変化などを感じ取り」
雲の動きを眺めるのは楽しいですよね。これも自然の変化です。急に曇ると、水面の光り方が変わります。一気に冷えて、寒く感じられることもあります。風が気持ち良いときもあれば、強くて大変なときもあります。プールでは、服を着てない分だけ、自然の変化を感じることが多いですよね。

「関心をもつようになる」
雨が降ったり気温・水温が低かったりすると、プールに入ることができないので、プールの日には、天気を気にしている発言がたくさん聞かれます。自然の変化を感じることは、プールの休憩中に多いですよね。

生き物を捕まえる、飼うなど、生き物と触れ合う活動以外で、「生命尊重」のことを言うのは難しいですね。

また、子どもは、身近な動植物に愛着をもって関わる中で、生まれてくる命を目の当たりにして感動したり、時には死に接したりし、生命の不思議さや尊さに気付き、大切にする気持ちをもって関わるようにもなる。

出典:保育所保育指針解説

幼稚園教育要領解説、幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説にも同じように書いてあります。

プールの水面には、虫が浮かんでいるので、カエルやアメンボを飼っているときにエサにするくらいです。生命の不思議さや尊さということまでにはなりませんね。

プール遊びで育まれる「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」

「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

では、「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」が育まれるときに出てくる言葉を見てみましょう。

「遊びや生活の中で身近にある数字や文字に」
公共の施設であれば、注意書きがいろいろなところにしてあります。園のプールだとしても、プールに入るときの約束をする場面で、文字に表すこともありますよね。休憩の終わりに、「あと10秒。」と、10秒数えてからプールに入るとか、シャワーで数を数えるなど、プールで数を数える場面はいろいろあるのではないでしょうか。プールに沈めて、拾って遊ぶ道具にも、数字が書いてあることがありますよね。

「興味や関心をもったり」「物を数えることを楽しんだりする場面が見られるなど」
注意書きであれば、「なんて書いてある?」と興味をもつことがありますよね。水の中で拾ったものに数字や文字が書いてあれば、それにも興味をもちます。みんなで数を数えるのも楽しいですよね。休憩中、プールサイドの反対側に、何人並んでいるか、トンボが何匹飛んでいるかなど、物を数えることを楽しむ場面が見られます。

「保育士等や友達と一緒に」
みんなで一緒に数を数えると、それだけで楽しいです。数が分かっていなくても、周りの友達が数えるのを聞きながら、少しずつ分かるようになっていきます。

「数量や図形、標識や文字などに」
プールだと、水の量がすごく多いので、量に対しても関心をもつことができますね。水の底から何かを拾うゲームでは、いろいろな形に触れることができます。公共のプールに行くのなら、道路で標識を見ることもあるし、プールの注意書きに絵が描いてあれば、それが何かを意味しているということを知ることになります。

このようなことに「触れ、親しむ体験を重ねていく」ことで、「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」が育まれていきます。

プール遊びで育まれる「言葉による伝え合い」

「言葉による伝え合い」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

では、「言葉による伝え合い」が育まれるときに出てくる言葉を見てみましょう。

「子どもは保育士等や友達と心を通わせる中で」
プールでは、みんなで一緒にシャワーを浴びるとか、水の冷たさを感じるとか、「せーの」で顔をつけるなど、一緒に何かをすることが多いです。ですので、保育士等や友達と心を通わせる体験もたくさんできますよね。

「絵本や物語などに親しみながら」「豊かな言葉や表現を身に付けていく」
絵本や物語は、プールにはありません。でも、「絵本や物語など」の「など」の部分があります。保育士等や友達の、豊かな言葉や表現そのものです。たとえば、シャワーを浴びて「ものすごーーーく冷たい!」「震えるくらい」などと、これまで知らなかった表現を聞くことがあります。しかも、絵本などとは違い、実感を伴ったリアルな言葉です。

「自分の気持ちや思いを伝え、保育士等や友達が話を聞いてくれる中で」「言葉のやり取りの楽しさを感じ」
これは、どんな遊びや生活の場面でも見られることですよね。「みんなの前で発表して、みんながそれを聞く」というようなことは必要ありません。「プールに入りたくない」「顔が濡れるのが嫌」など、ちょっとしたことでも、自分の気持ちや思いを伝えれば良いんです。その話をしっかり聞いて、「言葉のやり取りの楽しさを感じ」となるくらい、上手い返事をしたいものですね。

「言葉による伝え合い」ではさらに、「そのやり取りを通して相手の話を聞いて理解したり共感したりするようになっていく」、「このような体験を繰り返す中で、自分の話や思いが相手に伝わり、相手の話や思いが分かる楽しさや喜びを感じ」、「次第に伝え合うことができるようになっていく」というようになっていきます。

これらの姿は、プール遊びの場面では、5歳でもあまり見られません。プール遊びは、行われる時期が早いことや、個々が楽しむ活動であることが多いからです。プール遊びで大事にされる姿は、どちらかというと、健康的なこととか、決まりを守ることが中心となりますね。

「言葉による伝え合い」につながる経験としては、プール遊びをしっかり楽しい活動にして、声や言葉がたくさん出てくるようにしましょう。

プール遊びで育まれる「豊かな感性と表現」

「豊かな感性と表現」についても、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

詳しいことは

を読んでください。

では、「豊かな感性と表現」が育まれるときに出てくる言葉を見てみましょう。

「子どもは、生活の中で心を動かす出来事に触れ」
プールでの心を動かす出来事といったら・・・と、難しく考える必要はありません。すごく暑い、水が冷たい、楽しいなど、何でもありです。水が顔にかかっただけでも、大騒ぎすることもありますよね。「協同性」のところにも出てきましたが、「悲しい」「悔しい」などのネガティブな感情も必要です。

「みずみずしい感性を基に思いを巡らせ様々な表現を楽しむようになる」
たまたま水面を叩いて、手に伝わった感触を面白いと思ったら、何度も水面を叩くかもしれません。「顔を水につけるのが怖い。でも、ちょっとでも頑張りたい。」という子どもは、あごの先が水に着くかどうかという姿勢で歩くかもしれません。やってみると、その動き自体が楽しくなってきます。怖かったら声が震えるし、楽しかったら大きな声が出ます。「子どもの素朴な表現は、自分の気持ちがそのまま声や表情、身体の動きになって表れることがある」とは、こういうことです。

「保育士等や他の子どもに受け止められることを通して」
泳げなくても、顔を水につけることができなくても、楽しむことはできます。まずは、それを受け止められることが必要です。そうすると、次の動きが出てきますよね。

「動きや音などで表現したり演じて遊んだりしながら」
「音」も、プールにはあります。足をバシャバシャさせて、水しぶきが上がるのを楽しんでいる子どももいますが、そのときの音を楽しんでいる子どももいます。「演じて遊ぶ」も、プールにはあります。プールに入りながら、何かになりきって遊んでいる子どもがいます。「ワニやライオンになって歩く」も、プールでよくある活動ですよね。

こうして、「自分なりに表現することの喜びを味わう」ようになります。これらが、プールでの活動で「豊かな感性と表現」が育まれているところです。

まとめ

「自立心」も「協同性」も、他の姿も、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」がどのように育まれるかは、「こんな風に育まれていく」ということが、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説に、はっきりと書いてあります。

そこに出てくる言葉を使って、この記事は書いてあります。まずは、幼稚園教育要領解説や、保育所保育指針解説幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説を、よく読みましょう。

「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を具体的に考える時に必要なことは教育課程・全体的な計画(保育課程)や指導計画を、今までと同じように見直すことです。

今までは、子どもの姿を基にして見直していました。

「10の姿」を基にして見直してしまうと、今までとは違う見直し方になってしまいます。ですので、「10の姿」を基にして見直すと、実際の子どもの姿とは違うものになってしまったり今まで以上に労力が必要だったりします。

そして、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」に書いてある言葉を安易に取り入れないことが大切です。

「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」なので、書いてあることは、かなり高度です。

最後に、「10の姿」を3歳や4歳で表にすることは求められていません。これまでと同じように「5領域」をベースとして保育をしましょう。これについて詳しいことは、

に書いてあります。

プール遊びに限らず、子どもの発達に合った遊び方をすることが、とても大事です。他の遊びについても、詳しいことを知りたい人は、次の記事をチェックしてくださいね。






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ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。