【むしろ邪魔】「保育の引き出しを増やす」に潜む誤解と本当の意味




「保育の引き出しを増やす」って、どういうことか考えたことがありますか?
一般的にも「引き出しを増やす」「引き出しを広げる」というような使い方をしますよね。
「保育の」という言葉がつくと、一般的な意味とは何か変わるのでしょうか?

この記事では、「保育の引き出しを増やす」ということが、本当はどんな意味なのか、分かりやすい「たとえ話」で説明しています。

本当はどんな意味なのかを分かって、保育の引き出しを増やしてくださいね。

「保育の引き出しを増やす」に潜む誤解とは

「引き出しを増やそう」とやりがちな行動

管理人UCHIは、仕事を始めたばかりの頃、何をしていいか分からずに、間が開いたり子どもを待たせてしまったりすることがよくありました。そんなときに「もっと引き出しを増やさないと」と言われたものです。

家では毎日、弾ける曲を増やせるように練習して、園では、絵本の部屋で、どんな絵本があるかを片っ端からチェックして・・・というようなことをやっていました。似たようなことに時間を費やして、忙しい思いをしている方も多いのではないでしょうか。

「どんなのがあるかな」「今月何をしようかな」と調べることや、できるようになることは、「保育の引き出しを増やす」ではありません。

若い頃の管理人がやっていることは、「保育の引き出しを増やす」ではなくて、「引き出しに入れる中身を増やす」なんです。

仕事を始めたばかりの頃は、中身自体が少ないので、増やさないといけませんけどね。

引き出しの話なので洋服で考えてみる

「引き出しを増やす」という話なので、洋服にたとえて考えてみましょう。

「5月って、どんな歌を歌えばいいかな」と調べることは、
「5月って、どんな服を着ればいいかな」と調べるのと同じことです。

「いつでも弾けるように、5月の曲を練習しよう。目標10曲!」とピアノの練習をすることは、
「時間をかけないで服を選べるように、増やしておこうかな。思い切って10着!」と買い物するのと同じことです。

「タンスの肥やし」という言葉がありますよね。「買ったはいいけど着る機会がない」というのと同じで、やみくもにレパートリーを増やしても使えないんです。引き出しの中身が増えすぎると、何があるか、よく見えなくなります。

いらないものを詰め込んでおくのはむしろ邪魔なことです。

「保育の引き出しを増やす」の本当の意味とは

「保育の引き出しを増やす」が本当に意味するところは、

「使える引き出しを増やす」

ということなんです。

物がパンパンに詰め込まれた、整理されてない引き出しや、物がほとんど入っていない大き過ぎる引き出しは、役に立ちません。

ある程度、引き出しの中身が増えたら、次に必要なのは、さらに中身を増やすことよりも、
10着+小物で着回す!春の彩りコーデ」の方ですよね。

保育でも同じことです。

「保育の引き出しを増やす」具体的な方法

「10着+小物で着回す!春の彩りコーデ」と保育が同じって言われても・・・。と思いますよね。

要は着回せばいいんです。

お気に入りの服は、他の服と合わせたりアクセサリーを変えたりして、いろんな着方をします。

子どもが気に入った遊びは、他の遊びと合わせたり使う道具を変えたりして、いろんな遊び方をすればいいんです。

「お弁当箱の歌」を引き出しにするために

たとえば、「お弁当箱の歌」という手遊びがありますよね。「去年何回もやったから」「年長くらいになると、手遊びもしなくって・・・」などと言ってやらないのは、もったいないです。

この歌は、歌詞に数字が入っています。でも、「サクランボ」の最初は「サン」ではなくて「サ」なので、数字の3と結びつきません(昔は「サクランボ」ではなく「サンショウ」だったので、分かりやすかったですが)。「いち、に、さん、よん」と数えていると「シイタケ」と数字の4は結びつきません。

掛詞(かけことば)・ダジャレが理解できて、歌詞の面白さが本当に分かるようになるのは5歳くらいから。「お弁当箱の歌」を本当に楽しめるのは、年長なんです。

ところで、

  • 「お弁当」は数字の「10」と掛かっていることに気付いていましたか?
  • 「レンコン」は数字の「0」と掛かっていることに気付いていましたか?
  • 「スジの通った」は「スジ」と「数字」が掛かっていることに、気付いていましたか?

遊びこんでいれば、子どもが気付きます。
歌詞の意味を教えましょうとか、お弁当箱の歌をカリキュラムに・・・という話ではありませんからね。

「お弁当箱の歌」の詳しいアレンジについては、
【子どもが育つ】「おべんとうばこのうた」年齢別10のアレンジ・発展形
をチェックしてくださいね。

いろんな遊びを引き出しにするために

「保育の引き出しを増やす」ためにどうすればいいか、「お弁当箱の歌」の話で、分かった人もいることでしょう。

発達を理解することです。

といっても難しいですよね。

やりたいことをしている子どもの姿を、そのまま見ればいいんです。

「俺、4歳になったけど、あんまり張り切りすぎて変に期待されても困るから、セーブしとこう」なんて子どもは、たぶんいないです。子どもがどれくらい発達しているかは、目の前の子どもの姿そのものを見ましょう。

「おべんとうばこのうた」の他にも、ただやるだけ、できるようになるだけではもったいない遊びって、いくらでもあります。縄跳びを跳べるようになるだけではもったいない、泥団子を光らせるだけではもったいないですよ。

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遊びの種類は、これからも増やしていきますので、またチェックしてくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。