「子どもが泣いてばかりで、何を考えているか全く分からない」
「すぐに手が出て困る」
こんなとき、あなたは子どもにどのような声をかけますか?
「ちゃんと言葉で言いなさい」と伝えても、子どもから言葉が返ってくることは滅多にないのではと思います。(「言いましょう」「言おうね」「言ってほしいな」という、伝え方の問題ではありません)。
なぜ「ちゃんと言葉で言いなさい」が伝わらないのか、ではどう言えば良いのか、ちょっと紹介しますね。
子どもがちゃんと言葉で言えないのは大人と同じ
子どもが言葉で表現できない理由は、「大人と同じ」だと思うと分かりやすいです。特に、気持ちを言葉で表現するのは大人でも難しいですよね。大人でも、「言葉にできない」「気持ちの整理がつかない」「そっとしておいて」「そのうち話す」「あなたには言いたくない」などの言い方をします。子どもはこれらのようなことを言わないので、気持ちを押し込めてしまうか、どうにか表現しようとして、「泣く」「わめく」「地団駄を踏む」「暴れる」などの姿となることもあります。
どの言葉を使うか分からないから言えない
大人だって、嫉妬なのか、悲しみなのか、憎しみなのか、怒りなのか、よく分からないこと、混ざっていてハッキリ言えないことがあります。言えないことの方が多いのではないでしょうか。小さな子どもは、「嫉妬」や「悲しみ」という名前があることさえ知りません。
ですので、「悲しいねえ」「○○ちゃんは、こういうことがあって、悲しいから泣いてるんだよね」と、代弁することが必要です。また、話を聞き出せるのならば、「そうか、そんなことがあったから、悲しいのか」などと言語化します。これらのような働きかけを繰り返しされることで、「自分は悲しいから泣いているんだ」ということが分かってきます。「悲しいから泣いている」と言葉にできるのは、「悲しい」という言葉を知ってからです。
「怒って泣いている」「驚いて泣いている」「嫌で泣いている」なども同様です。
感情が高ぶっているから言えない
これも、大人と同じだと考えてみましょう。激しく泣いている大人に向かって、「泣かずに言葉で言いなさい」とは言いませんよね。相手の感情が高ぶっているときにどうするか、思い出してみてください。「距離を置く」「落ち着いてから話す」「聞き流す」など、いろいろと方法はあります。子ども相手だと、どうしても「コントロールできる」と思いがちです。大人と同じように、子どもにも付き合ってみましょう。
言いたくないから言えない
「あなたには言いたくない」「今は言いたくない」ということは、大人にもありますよね。誰だって、分かってくれる人に、できるだけ状況が良くなるタイミングで言いたいのは同じです。子どもの場合は、「言った結果、怒られた」という経験があって、それを思い出したとしたら、「言葉で言いなさい!(怒)」を感じたとしたら、言えたとしても言いたくなくなるでしょう。まずは、お互いに落ち着くところから始めましょう。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。