【保育指導案の書き方】「内容」と「保育者の援助」をセットで考えると保育が変わる

あなたは「この援助で『ねらい』が達成できると思う?」というようなことを言われたことありませんか?
週案に、毎回同じような援助を書いてないでしょうか?

この記事では、「内容」と「保育者の援助」をセットで考えることをオススメしています。

「ねらいを達成するための保育者の援助じゃないの?」と思いますよね。その通りです。でも、「内容」と「保育者の援助」をセットで考えると見えてくるものもありますよ。

「ねらい」と「内容」と「保育者の援助」の関係を考えてみる

まず、「ねらい」と「内容」と「保育者の援助」が、どのような関係か考えてみましょう。

「ねらい」と「内容」は、
分かりやすい言葉で言い換えると
「目標」と「手段(目標達成のためにすること)」です。
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じゃあ、「保育者の援助」は?

「ねらい」と「保育者の援助」は、
分かりやすい言葉で言い換えると
「目標」と「手段(子どもが目標を達成するために保育者がすること)」です。

「内容」と「保育者の援助」は、
子どもがするか、大人がするかが違うだけで、
同じ「手段」なんです。
こう考えると、関係が深い気がしますよね。

「目標」と「手段」を例え話で考えてみる

あなたは、中学校の部活で正顧問を任されたとします。
「うちの部、目標は『全国制覇』だから。よろしく。」
と言われたらどうしますか?

「いや、ちょっと待って。せめてもう少し具体的なことを聞かせてください。」ってなりますよね。
「全国制覇」という目標だけだと、具体的なものが見えてきません。

「全国制覇」するために、
「子どもたちに経験してほしいことは、『全国のレベルを数多く体験すること』と『メンタルを強くすること』です。」と言われたら、

「じゃあ、同級生が隣の県で強豪校の顧問をしているから、練習試合を申し込んでみようかな」などと考えることができます。他にも、「プロに来てもらって指導を受けられるようにする」とか、「高校生や社会人と合同練習をできるようにする」とか、いろいろありますよね。

目標達成のためにすること」が具体的に分かると、「子どもが目標を達成するために顧問がすること」も分かります。
ここはセットなんです。

保育で言うと、
内容(ねらいを達成するために子ども達に経験してほしいこと)」が具体的に分かると、「保育者の援助(子どもがねらいを達成するために保育者がすること)」も分かります。
ここはセットなんです。

「内容」と「保育者の援助」を考えるときに必要なこと

「内容」と「保育者の援助」を考えるときに必要なことは、
具体的であることです。

「目標は全国制覇です」ほどではありませんが、「ねらい」って、あまり具体的ではありません。
・秋の自然を感じる
・優しい気持ちをもつ
・興味を広げる
みたいな感じです。

これだけだと、具体的なものが見えてこないので、もう少し言葉を付け加えます。
・◯◯や△△に触れ、秋の自然を感じる
・●●や▲▲などの、優しい気持ちをもつ
・◎◎したり▼▼したりするなど、興味を広げる
こんな「ねらい」にしますよね。

このようなねらいのとき、内容「◯◯や△△を使って遊ぶ」、保育者の援助「◯◯や△△を目につきやすい場所に用意しておく」で満足していませんか?

先程の例で同じように書くと、
目標
・◯◯や△△をする中で、全国制覇をする
手段(目標達成のためにすること)
・◯◯や△△を身に付ける
手段(子どもが目標達成をするために顧問がすること)
・◯◯や△△をしやすいように準備しておく

これで全国制覇をできるとは思えませんよね。というか、具体的な映像が全く浮かびません。

内容「◯◯や△△を使って遊ぶ」、保育者の援助「◯◯や△△を目につきやすい場所に用意しておく」など、ねらいと同じようなことを保育指導案に書いても、「これでねらいが達成できると思う?」ということになります。

まずは「内容」を
もっと具体的に考えましょう。

内容
・◯◯を使って「こんなこと」や「こんな遊び方」をする。
・△△の匂いを嗅いだり☆☆に見立てたりしながら遊ぶ。
援助
・◯◯が載っている絵本を読み、広げて置いておく。
・◯◯で遊んでいる年長に声をかけ、一緒に遊ぶ。
・△△を集めるときに、モデルとなって匂いを嗅いだり「■■みたいだね。」と会話をしたりする。

内容が具体的だと、それに伴って援助も具体的なものが思い浮かびます。

まとめ

「内容」と「保育者の援助」をセットで考えると見えてくるものがあります。

「保育者の援助」を考えるときは、「内容に書いたことを子どもが経験するために、何をしたらいいかな?」と考えましょう。

「ねらい」は、あまり具体的ではないからです。

「ねらい」を達成するために「内容」を考えているはずなので、「内容に書いたことを子どもが経験するために、何をしたらいいかな?」と考えると、「ねらい」ともつながっています。

まずは、内容を「ねらい」よりも具体的に考えましょう。

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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務経験あり。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。