あなたの園では鼓笛隊の活動をしていますか?鼓笛隊は無くても、発表会などで合奏をする園は多いのではないかと思います。私は年間を通した小学生バンドの指導を中心に、20年以上いろんなバンドの指導をしています。今回の記事では、その中でやってきた「楽器の決め方」を紹介します。少しでもヒントになれば幸いです。
合奏や鼓笛隊で楽器を決めるときに1番気をつけたいこと
楽器を決めるときに1番気をつけたいことは、「子どもがやりたい楽器をする」ということです。やりたい楽器をすると、子どもの意欲が全く違ってくるんですよ。私は吹奏楽のバンドですら、子どもが希望する楽器をそのままできる環境を整えてきました。その方法を具体的にお伝えしますね。主にやってきたのは次のことです。
- 楽器体験は1ヶ月以上
- 子どもに合った楽器をやりたい楽器にする
- 決めたからには実現させる
楽器体験は1ヶ月以上
楽器体験の日に各パートを回り、やりたい楽器を第3希望まで書いて提出。結果、全く希望してない楽器に決まる。その後しばらくはマウスピースだけで音を出す。中学校の吹奏楽部でよくある話だと思います。
私が指導してきたバンドは全く逆です。楽器体験には1ヶ月以上かけます。子ども達は、その間に複数の楽器で簡単な曲ができるようになっていきます。楽器を決める頃には、子どもも自分の得意な楽器、苦手な楽器を分かるようになっているんですよね。自然と希望する楽器もばらけてきます。
子どもに合った楽器をやりたい楽器にする
これは単純な話です。楽器体験をしている1ヶ月以上の間、それぞれの子どもに合った楽器を体験しているときに褒めるんです。それぞれの子どもに合った楽器なので音も出やすく、褒めどころはたくさんあります。先輩達も新入生を褒めますが、あからさまにお世辞を言うのではありません。ちゃんと音が出ている子どもを中心に褒めるんですよ。新入生は、褒められているうちに自然とその楽器をやりたいと思うようになってきます。
「今のところどの楽器がやりたい?」という質問は何度かします。ちょうどバランスが良い希望になった頃に「そろそろ楽器を決めようか」と投げかけるだけです。
決めたからには実現させる
子どもの希望で楽器を決めると、ここまで書いてきたやり方をしたとしても予想外のことは起こります。「この前と言ってること違う」「なんで突然そうなった?」ということもあるんですよね。もちろん、理由を聞き出してじっくり話をしますが、子どもの考えが変わらないこともあります。そのような場合は、希望通りの楽器を用意します。どこかから借りてくることもあるし、調度良い機会なので購入することもあります。
全て子どもの希望通りの楽器にしていると、バンドとして楽器のバランスが悪くなってしまうこともあります。そのときは、演奏したときにバランスが良い音量になるように楽譜を変えます。
保育で考えるとどうなるか
ここまで紹介してきたのは、小学生以上のバンドについての話です。保育の場合で考えると話はもっと簡単ですよね。音量のバランスはそんなに重要ではありませんから。できる限り子どもがやりたい楽器をやりたいように演奏すれば良いです。「頑張ってこれだけの演奏をできるようになった」だけを目指していると、子どもも大人も辛くなりますよね。
- 楽器をどれだけ楽しんだか
- 楽器を決めるときにどんなことを考えたか
- 楽器を決めるときにどんな話し合いをしたか
- 子どもがこんなリズムを思い付いた
- 楽器を手作りした
- 自由に遊ぶ中で、歌いながら演奏していた
- 演奏を録音して聞いてみたらこんな感想が出てきた
- 録音を聞いたら、次の演奏がちょっと変わった
などなど、見るポイント、伝えるポイントはいろいろとあります。その上で、子どもが主体的にやっていく中で、自分達で「上手に演奏したい」と求めるのであれば理想的ですね。
「保育指導案の書き方をもっと詳しく教えてよ」という人は、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。「子どもを見取る」「記録する」「援助する」「指導案を書く」「要録を書く」ということについて、3日に1度、10分ほどのプチ研修がメールで届きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。