「やって」「イヤ」への対応と「魚を与えるか釣り方を教えるか」は同じという話です。要は、「相手が感じていることをよく考えて対応を決める」ということなんですよね。あれ、話が終わってしまいますね。もう少し詳しくお伝えしますので、続きも読んでみてください。「このときはこう言う」ではなくて、他に考えるべきことがあります。
おなかをすかせた人に魚を与える派ですか?
ここにおなかをすかせた人がいます。その人に「何か食べものをください」と言われたときに、食べ物をあげてしまうと満足してそれで終わりです。魚の釣り方を教えると、その人はこの先、食べる物に困ることなく暮らしていくことができます。
という話をよく聞きます。個人でビジネスをやっている人が情報商材などを売るときに出てくることが多い話です(個人の感想です)。「魚を釣る方法を知りましょう」と言って売る物をオススメしているのでしょうが、私はこの話を聞く度に、「今すぐ食べないと死ぬ人には固形物は無理だし、せめておなかに優しい食べ物をあげるよね。釣り方を教えるのは全く意味が無いし…」と思ってしまいます。
これは私がひねくれているだけで、実際にビジネスをする人は「魚を食べたい」と思っている人を相手にしているので、「魚を与えるか釣り方を教えるか」でOKです。
子どもに魚を与えるか釣り方を教えるか
さて、子どもの場合を考えてみましょう。子どもが「やって」と言う場合、それは「今すぐに魚を食べたい」と言っているのでしょうか。それとも、「魚の釣り方を教えてほしい」と言っているのでしょうか。
結論から言うと「状況による」です。さんざん頑張って、もう限界で「やって」と言っているかもしれないし(あくまでも子どもの主観によります。大人からは、ほとんどやってないように見えるかもしれません。)、「教えてほしい」をどう言えばいいか分からずに、「やって」と言っているのかもしれません。
「今すぐにやってくれないと限界」と感じているのに「見ててあげるからゆっくりやってみてごらん」などと言われるのは酷な話ですよね。反対に、「自分でやりたい」と思っているのに、やりたいことを取り上げられて先にやられてしまったら腹も立ちます。
これが「やって」ではなく、「イヤイヤ」も同じことです。「出かけるって言われてもすぐには無理。ちょっとだけ待ってて」が言いたいときも「イヤ」ですし、「お父さんと一緒にいたいなんて言ってないよ。ちょっとだけ待ってくれたら気が済むって」ということを表わすのも「イヤ」なんですよね。ハッキリ言葉で伝えてくれたら簡単なことなんですが、それができるわけはありません。小さな子どもですから。
じゃあどうするの?
ではどうするかというと、
- (大人が)聞く
- (子どもが)整理する
- (子どもが)決める
これをできる分だけ繰り返していくしかないです。
最初は思うように聞き出すことはできないし、この前できたとしても、次も同じようにできるとは限りません。子どもによっても違います。魔法の言葉は存在しないんです。いくら面倒でも、時間をかけて関わっていきましょう。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。