保育をしているみなさん、子ども達はドッジボールを楽しんでいますか?参加したくない子どもや、外野に出てから手持ち無沙汰な子どもはいませんか?心から楽しめている子どもがどれくらいいるでしょうか。ちょっと立ち止まって「何を大切にするか」を考えてみると解決するかもしれません。
ドッジボールは危険という話
まずは、「ドッジボールは危険という話がある」ということを知ってください。 「いじめを助長する」という話もあります。アメリカでは複数の州でドッジボールは禁止されているそうです。単純に、やめてしまえば簡単なんですけど、当然、ドッジボールをすることの利点もあります。両方を知った上で、どうするか考えていく必要がありますよね。
【ドッジボールは危険なの?】保育の現場にオススメしたい新しいドッジボールのやり方
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ドッジボールの利点について、詳しくはこの記事に書いていますが、大きくまとめると
- みんなで一緒に楽しめる
- 身体的にさまざまな力や能力が向上する
ということがあります。
子どもの発達を見て、調度良いときにやれば
という条件はつきますが。
では、続けて「子どもの発達」をどう見ればよいのか書いていきますね。
投げる動作には段階がある
「子どもの発達」といっても、いろいろとありますが、ここでは、「投げる」ということについて考えてみますね。以下は、「だいたい、3歳以上児の子どもが小学校になるまでにこのような順で投げる姿が見られる」というものです。
- まっすぐ前を向いたまま、主に肘から先だけを動かして投げる
- 立ったまま軽く体をひねって、腕全体を動かして投げる
- 投げる手と同じ側の足を動かして投げる
- 投げる手と反対側の足をステップして投げる
- 大きく振りかぶって投げる
もちろん、厳密な分け方ではないので、違う分け方もあるでしょうが、めやすにしてください。
「1」の段階の子どもと、「5」の段階の子どもが一緒にドッジボールをして、双方が楽しくできると思いますか?保育の現場だと、年中や年長でドッジボールをすることが多いのではと思いますが、年長でもボールを投げるときに足が動かず立ったままの子どもがいますよね。「投げる」ということだけでも、いろいろな段階の子どもがいるのであれば、みんなが楽しくドッジボールをするためには、ある程度の工夫が必要です。
ドッジボールの「投げること」を楽しむ
ドッジボールの「ドッジ」とは、「身をかわす」ということだそうです。しかし、かわすだけでは面白くないですよね。とにかく投げて、相手チームの誰かに当てることができなければ、面白さは半減します。そうはいっても、思うような場所に、相手に当たるようなボールを投げることができる子どもは、そう多くはいません。
そこで、ドッジボールそのものをする前に、少し違うゲームを楽しんでみましょう。
- ドッヂボールほどの広さで2チームに分かれる
- それぞれのチームの陣地に、審判は玉入れの球をランダムに置く
- スタートの合図で、プレイヤーは自分の陣地にある玉を相手の陣地に投げ込む
- 相手チームから投げ込まれた玉は投げ返す
- 終わりの合図で投げるのをやめる
- 相手の陣地にたくさん玉を投げ込んだチームの勝ち
どんな投げ方をしている子どもでも、とにかく思い切りボールを投げ合うことができるゲームです。玉入れのように上に投げるのではなく、前に投げることができ、玉入れほど密にならずにすみます。ちょっとアレンジすれば、運動会の競技としても楽しめますね。
【密を避けて運動の機会を保障する】玉入れに代わる新競技のやり方・利点・アレンジとは
ドッジボールの「みんなですること」を楽しむ
もう一つ、ドッジボールに近いゲームを紹介します。
- 遊戯室くらいの広さの屋内で行う
- コートの広さや人数はドッジボールと同じ
- 相手チームの後ろにある壁をねらってボールを投げる
- 壁にボールが当たるとポイントが入る
- 人にボールが当たってもアウトにはならない
このゲームをすると、相手チームの得点にならないように、積極的にボールをキャッチするようになるんですよ。詳しくは、コチラの記事に書いています。
【ドッジボールは危険なの?】保育の現場にオススメしたい新しいドッジボールのやり方
ドッジボールをしていて、ボールに当たってしまうと、その子どもにとってはゲーム終了です。ゲーム自体は続いても、外野に出た時点で、もう内野に入ることができない子どもがいますよね。そうなると面白くありません。「みんなですること」を楽しみたいのであれば、途中で終わりにならない工夫が必要です。
イス取りゲームでも、同様のことを考える必要がありますね。
【子どもが待たなくてすむ】「イス取りゲーム」のアレンジ10選
転がしドッジで何を楽しむか
では、ボールを転がして行う、「転がしドッジ」では、何を楽しむことができるのでしょうか。
当然、「転がす」も楽しいんですけど、やはり「避ける」ですよね。ルールとして、「最後まで残ったらチャンピオン」ということもありますから。ただ、転がしドッジも、外野で待つ時間ばかりになってしまう子どもがいます。ボールの数やプレイする場の形を変えるなど、子どもに合わせて楽しめる工夫をしてみてくださいね。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。