あなたは日々の記録をいつ書いていますか?子ども達が昼寝をしている間、休憩時間のはずなのに記録を書いていませんか?今回の記事では、記録の仕方について「書きやすいように書きましょう」「書ける分だけ書きましょう」という提案をしています。決していい加減なのではなく、むしろ保育の向上のために提案していることです。
記録は書きやすいように書く
まず考えてほしいのは、「誰のために記録をするか」ということです。「子どものために」というのは当然なんですけど、「誰が見るか」を考えてみましょう。監査の時に来る人のために書いていますか?記録をするのは「自分が保育を見直すため」です。「自分のために」書くものです。ですので、自分が見やすいよう、書きやすいように書きます。
園で決めてある様式は適切か
園で記録の様式が決まっていますか?たとえば「子どもの姿」と「考察」を分けて書くようになっていませんか?そこが分かれているのに用紙にビッシリ文字を書かないといけないなら、記録の紙面上で子どもの姿と考察を少しズレた場所に書くことになってしまいますよね。それだと、後から見たとき解読するのに時間がかかります。もしくは、書く量を調節するために、必要なことが書いてなかったり不必要なことを付け加えたりしてある文になってしまいませんか?
もし、様式が決まっていて、複数の項目があるのなら、記録を書いたときに空白ができるのは当然のことです。空白ができることを許されないのであれば、それは「後から記録を参考にする」ということがあまり考えられていないのでは?記録は自分が保育を見直すために書きましょう。
子どもにより日によって書く量は変わっているか
ハッキリ言うと、毎日キッチリ同じ量の記録を書くこと自体がおかしいです。なぜなら、子どもは毎日キッチリ同じだけの成長はしないからです。子どもの姿をよく見ていれば、記録が1行ですむ日もあるかもしれないし、10行くらい書きたくなる日も出てくるはずです。本当に必要なことを記録に残しましょう。本当に必要なことだけが記録として残っていると、後から振り返ったときにも読む時間がかかりません。
記録の量が違ってしまってもOKです。後から見返したときに「この子どものことが見えてないかもしれない」「関わりを少し増やしてみよう」「5領域の言葉のことばかり意識を向けていたみたい」ということがよく分かります。書く量をそろえると、自分に必要な部分を見過ごしてしまうことにもなります。紙面が足りないときは、紙を付け足せばいいんです。
記録は書ける分だけ書く
記録は書ける分だけ書きましょう。もし、書けない場合は空白のままでOKです。その代わり、せめて1週間毎に振り返りをします。「この日の子ども達はどうだったかな」という振り返りはもちろんですが、ここで言う振り返りは「なぜ記録をする時間が取れなかったか」「記録の残し方は適切か」という、仕事のやり方についての振り返りです。
記録をすることができない働き方をしているのに、「後からサービス残業でなんとか埋める」「休憩時間に働き続ける」などということは絶対に避けたいところです。記録が空白のままだと、「どうにか書く時間を捻出しないと」と思うことができますが、無理やり書いてあると現状を変えようという気にはなれません。まず、今の状態を少しでも改善しようとしないと、いつまで経っても変わらないのです。理想は、しっかり休憩をして、サービス残業もせず、時間が足りない部分はすき間時間などでさっと書くことですよね。
これは、個人の力だけではどうしようもない部分が出てきます。上司にも参加してほしいところです。上司の意識を「なんとか状況を変えないと」というようにするためにも、記録はできる部分だけ書くようにしましょう。もちろん、「効率的に働く」という、個人でできる限りのことをする必要はありますが。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。