世代間のギャップはいつの時代にも存在するものです。それは研修や会議も例外ではありません。思考ツールを使い、効果的、効率的に行う研修や会議を受け付けない世代がいるんです。それは、単に歳を取って今までとは違うやり方になじめないなどという簡単な話ではありません。今回は、他で語られない、ちょっと違う視点から考えてみますね。
家庭科をやっていないベテラン世代
まず、研修とは全く違う話題を取り上げますね。
家庭科が男女必修になったのは、中学校が1993年、高校が1994年らしいです。ベテラン世代の男性は、中学、高校で家庭科をやっていないんですよ。今の社会では、得ることができる情報に性別で差はありませんが、昔は全く違ったんです。ほぼ全員が携帯もパソコンも持っていない時代、学校で受ける教育の影響は大きいです。その頃の土壌が受け継がれているという点では、取り残されている男性はまだまだ多いのかもしれませんね。
この、「家のことは女性がする」という昔の意識と似たようなものが、ベテラン世代の中には残っています。(分かりやすい例として、男性が家庭科の授業を受けていないという話をしましたが、女性は技術の授業が無かったということも、付け加えておきます。)
思考ツールを授業で使った中堅世代
さて、思考ツールについても、家庭科と同じような現象があります。ベテラン世代には想像もつかないかもしれませんが、KJ法やイメージマップなどの思考ツールは、話し合いの方法の1つとして、国語の教科書に載るようになっています。中堅世代は、子どもの頃から考え方や話し合い方がベテラン世代と違うんですよ。自分の好きなことをパワーポイントでまとめて発表なんて授業もあります。
一方、ベテラン世代はというと、「話し合いをこんな風にしてみよう」ということが教科書に載っていても、そこら辺をスルーされています。「ゆとり教育」より前の世代、2002年以前は、ひたすら暗記、知識量を増やすことに重きをおいた「詰め込み教育」だったからです。必修科目を生徒に履修させていなかった、高校の「未履修問題」もありましたよね。受験に合格することを第一にして、それ以外のことはやらない時代があったんですよ。
ここで、ひたすら暗記のベテラン世代と、暗記以外のことにも重きを置いた中堅世代の違いが出てきます。
変化に取り残されたベテラン世代
必修科目の未履修問題が明らかになった頃、「ゆとり教育」の辺りで、授業の方法はそれまでとは変わりました。レポートをたくさん書かされるようになり、それが辛くて自主退学する子どもが増えた高校もあります。ベテラン世代は、この変化を通ってもいないし、変化後の方法が当たり前で育ってきた世代とは経験してきたことが全く違うんですよ。
違うからいけないということではありませんからね。「経験してきたことが違うのだから、同じことをしても世代によって反応は違う」ということをお伝えしています。会議や研修が思うような展開にならないのは、こんなところにも原因があるかもしれませんね。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。