「指導案や要録の作成に時間がかかる」もしくは、「時間がかかる若手を指導している」というあなた。今回の記事では、書類仕事のスピードを劇的に速くするための3つのポイントを紹介します。3つのポイントといってもワンセットですので、やることとしては1つだけです。もし、これまでに意識してなかったとしたら、ぜひ試してみてください。
書類仕事のスピードが劇的に速くなる3つのポイントとは
スピードを劇的に速くするには次の3つを意識してやってみましょう。ワンセットですので、どれか1つだけをすると困ることになるかもしれないということは、始めにお断りをしておきます。
- ギリギリのタイミングで仕事に手をつける
- 仕事の〆切りは自分で設定する
- 必ず見直しをする
ギリギリのススメ
ギリギリのタイミングで仕事に手をつけるなんて、普通はやらないですよね。もし、〆切りに間に合わなかったら困りますから。そこで、あとの2つのポイント「仕事の〆切りは自分で設定する」と「必ず見直しをする」がセットになります。
先日、友人家族は玄関のチャイムの音で目を覚ましたそうです。集団登校をする近所の子どもが鳴らしてくれたものですが、かなりの寝坊ですよね。登校班のみんなには先に出発してもらって、大急ぎで準備をし、登校班が学校に着くまでに追いついたそうです。とんでもない速さですよね。このようなとき、普段では信じられないほどのスピードで物事を行うことができるはずです。
あなたも似たような経験はありませんか?寝坊して大急ぎで出かける準備をしたことは、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。うっかり忘れていて、〆切り当日の朝、大急ぎで書類を書き上げたことはありませんか?普段より速くできたのではないでしょうか。
これと同じことを、あえて自分でやってみましょう。〆切りギリギリのタイミングで仕事に取りかかると、ギリギリのときと同じような集中が、少しずつできるようになってきます。
〆切りは自分で設定する
とはいえ、〆切りギリギリに手をつけて、間に合わなかったら困ります。ですので、〆切りは自分で設定しましょう。たとえば、3日後に完成させればよい仕事を、今から30分後の〆切りにします。「30分でやりたい」ではなくて「デッドラインは30分後」にするんです。もし、間に合わなくても信用を失うことはありません。なぜ間に合わなかったかを振り返り、次のときに実行すると、仕事のスピードはどんどん速くなっていきます。そして、どれくらい時間がかかるか、見積もる精度も上がっていきます。
必ず見直しをする
3つのポイントのもう一つは、「必ず見直しをする」ということです。リアルで〆切りギリギリなときは、提出優先で最後は適当にしてしまいますよね。ですので、できる限り速くやった仕事は、必ず見直しをして、抜けや間違いを修正します。
白紙や何も無いパソコンの画面に向かって何時間も頭を悩ませるよりも、30分集中して一気に書き上げ、後ほど10分ほどの見直しをする。これを繰り返していくと、書類仕事のスピードはどんどん速くなっていきます。ただし「30分でやりたい」ではなくて、「デッドラインのギリギリ30分前」を意識しましょう。
若手の週案を指導する場合
では、実際の現場ではどのようになるか、例を挙げてみますね。
週案を書くのが苦手なAさん。提出の〆切りは金曜日ですが、その〆切りに間に合わないどころか、週明けに間に合わないことすらありました。そこで、主任は提出の〆切りを水曜日にし、しっかり指導して、必ず金曜日には完成させることにしたのです。さて、どうなったでしょうか?
Aさんは、水曜日に週案を提出するために、土日のうちから週案を書き始めることになりました。つまり、2週先のものを書くようになったのです。当然、書けるはずはありません。時間も膨大にかかるようになり、さらには2週分の週案がゴチャゴチャになり、何をするかよく分からなくなってしまったのです。
この場合、問題点は2つあります。1つは、週案を書くのに時間をかけすぎたこと。もう1つは、Aさんのペースを考えずに〆切りを水曜日に設定したことです。改善案としては、次のことが考えられます。
- 水曜日は、その週の子どもの姿をどう見取っているかだけをAさんから聞き出す
- 木曜日に次週の方向性をAさんと主任で検討
- 金曜日にAさんは書ける分だけを書き、足りないところはどうすればよいか主任が教えてしまう
こうすると、金曜日だけ集中して週案を書けばよいことになります。水曜、木曜は、確認をするだけです。このとき、主任は決して「分かってない」「このままではこの先やっていけない」などの言葉を言わないようにします。厳しく指摘をしなくても、続けていると少しずつできるようになってくるものです。ただし、主任と若手とは合う合わないがありますので、他の先輩や園長が指導をすることも視野に入れてくださいね。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。