あなたの子どもが園長先生に向かって「髪が無ーい!」と言いました。
さて、どうしますか?
「もう!そんなこと言わないの!」と言って、苦笑いで頭を下げる・・・
みたいなことをしても、気まずいですよね。
この記事では、「園長先生、髪が無ーい!」が起こってしまったときのために、「こんな言い方ありますよ」「こんな風に考えることができますよ」の例を上げています。
もしもの事態に備えて、1度目を通してみてください。
「園長先生、髪が無ーい!」で考えてほしいこと
子どもが園長先生に向かって「髪が無ーい!」と言った時に、考えてほしいことがあります。別に「髪が無ーい!」でも「太ってる」でも、他の誰かに対してでもいいんですけど、
とにかく、
子どもが誰かに失礼なことを言ったときには、次のことを考えてほしいんです。
子どもには悪気がないこと
子どもが「園長先生、髪が無ーい!」などと言うとき、ほとんどの場合、悪気はありません。
「園長先生、ネクタイしてる」と同じ感覚です。
牛を見て「角がある!」と言うのと同じ感覚です。
見たまま言っているだけです。
園で好きなことを言えているということ
「園長先生、髪無いね」と言えるということは
「子どもが普段、園で好きなことを言うことができている」ということです。
園で自由に発言できなかったら、園長先生が怖かったら、面と向かって「髪が無ーい!」なんて言えません。
「普段、のびのびさせてもらえてるんだな」と、ポジティブに考えましょう。
失礼だと思うならまず謝る
「もう、変なこと言わないの。」ではなくて、失礼だと思うのなら、まず謝りましょう。
「失礼なことを言いました。申し訳ありません。」と、ごく普通に謝ればいいんです。
相手が園長先生だろうが、レジのお姉さんだろうが、工事現場のおじさんだろうが、子どもが失礼なことをしたと思ったなら、大人が謝ればいいんです。
では、謝ったその次にすることを、ちょっと考えてみましょう。
子どもに分かる言葉で伝える
「失礼しました。」と謝ったとして、その次どうしましょう?
謝るのは相手に対してです。
次は子どもの番です。
子どもに対して、どのように言いましょうか?
「見た目のことは言わないんだよ。」と言っても、小さい子には分かりませんから、何か他の言い方が必要です。
※もちろん、年齢により、子どもにより、状況により、どれくらい伝わるかは違います。
◯◯って言われたら嫌だよ
もしかしたら、園長先生は笑って許してくれるかもしれません。
それでも、親として、子どもにきちんと伝えたいことはありますよね。
※目の前で言うと失礼に当たることもあるので、家で伝えてください。
小さい子どもは「見た目」という言葉が分かりません。
なので、◯◯の部分は、子どもが言った言葉をそのまま使います。
「園長先生、髪が無ーい」
↓
「髪が無いって言われたら、嫌なんだよ」
「太ってる」
↓
「太ってるって言われたら、嫌なんだよ」
でも、園長先生は笑って許してくれたよ
ということであれば、
「ママは◯◯って言われたら嫌だよ」
「お父さんが◯◯と言われたら、嫌な気持ちがするよ」
「言ってほしくない」という言い方もありますが、
普段から「やっちゃだめ」「それはいけません」と注意しているのなら、他のたくさんの注意に埋もれてしまって、伝わらないかもしれません。
(大好きな)◯◯と一緒だね
子どもの言葉に悪意が無いことを知っていれば、こんな会話もできます。
※もちろん、どのように感じられるかは先方次第なので、いつでも目の前で話していいということではありません。
「園長先生、髪が無ーい!」
↓
「お父さんと一緒だよね」
「◯◯おじさんと一緒だね」
「あの人、歩いてないね。」
↓
「そうだね、おばあちゃんと一緒だね。」
↓
「病気した?」
↓
「もしかしたらそうかもね。」
分かるようになったらキチンと伝える
もちろん、子どもが理解できるようになってきたら、「人の見た目について言わない」ということは、キチンと伝えましょう。
「ジェイソン・ステイサムと雰囲気そっくりで格好いいね」まで言えば、人によっては褒め言葉なのでしょうが、他の誰かにとっては褒め言葉ではありません。
もちろん「はげてるね」は、褒め言葉にはなりません。
また、「褒め言葉」のつもりで言っていても、「褒め言葉」ではない言葉はたくさんあるんです。
ボディシェイミング
人の外見や体型に対して批判をしたり評価したりすることを
「ボディシェイミング」と言います。
- 色白いね→人種差別です
- 顔小さいね→「脳みそ小さい」という悪口の意味をもつ国もあります
- やせたね→「太ってた」「太ってる」が前提にあります。
これ、全部アウトです。
ルッキズム
ルッキズム(英: Lookism)とは、身体的に魅力的でないと考えられる人々に対する差別的取り扱いのことをさす。
出典:ウィキペディア
こんな言葉があることも知っておいてください。
誰かに個人的に「魅力的だ」と伝えることは大事です。
ただ、必要なければ、人の見た目について、アレコレと言うのは止めた方が良いです。
理解できるようになってきたら、子どもにはきちんと伝えましょう。
まとめ
大人にすれば驚くような「園長先生、髪が無ーい!」という発言でも、子どもには悪気がありません。
まずは、思ったことを思ったままに言える園の環境に感謝しましょう。
それを失礼だと思うのなら、子どもを責めずに、大人が謝りましょう。
いくら言っても、悪気が無い子どもには伝わりません。
分かる言葉で分かることを伝えましょう。
理解できるようになってきたら、キチンと伝えればいいんです。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務経験あり。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして、余裕ができるから子どもにも余裕ができて、家での姿も変わって・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。