あなたの周りには、人の「あら探し」をする子どもや「告げ口」してくる子ども、いませんか?
何人もの子ども達に、我が子のことを、「◯◯ちゃん、また先生に怒られてたよ。」と言われると、良い気持ちがしないのではないかと思います。
今回は、「あら探し」や「告げ口」をされたときに、子ども達にどんな声かけをすればいいのか、考えてみます。
まずは子ども達を肯定的に見る
肯定的に見るっていっても、「あら探しをしているね。ベリーグッド!」
ではないですよ。
「あら探し」や「告げ口」をするということを、ちょっと違う視点から見直し、肯定的に言い換えるんです。
これをリフレ-ミングと言います。
リフレ-ミングについては、
肯定的な言葉を通して見ると子どもの行動はこう変わる
の記事内で、いろいろな言葉を肯定的に言い換えていますので、ご覧ください。
それで、「あら探しをする」「告げ口をする」を言い換えると、「よく見ている」ということになります(もちろん、他の言い方もあります)。
あら探しをしたり告げ口をしたりするためには、まず、相手をよく見てないとできませんから。
具体的な声のかけ方
A君は先生の話を聞くことが苦手です。
今日も先生の話を聞いていると、疲れてしまって、隣に座っている子どもにちょっかいを出し始めました。
先生はそれを見つけ、A君に注意をしました。
さらに、先生はA君を自分の近くに移動させ、座らせたのです。
子ども達は全員その様子を見ており、そのうちの何人かが、降園時、A君の保護者さんに次のように言いました。
「A君、今日も注意されてたよ。」
もし、あなたがA君の親だとしたら、どう思って、次にどうしますか?
特に何も思わない人もいるかもしれません。落ち込む人、自分も子どもに注意をする人、こんな目に遭わせた先生に腹を立てる人と、いろいろな人がいると思います。
でも、報告をしてきた子ども達を肯定的に見ると、全く異なった展開になるんです。
A君の親としての答え方その1
「みんなはA君のこと、よく見てくれてるんだね。」
「じゃあ、A君のいいところも教えてくれる?」
まずは「よく見てくれてる」と、子ども達を肯定します。本当に善意で言っている子もいるでしょうし、たとえ悪意があったとしても、「よく見てくれてる」と褒められると、気持ちが変わります。
さらに、「いいところを教えて」と言うと、子ども達がA君のいいところに目を向けて話を始めます。それまで、「いつも注意をされている」と、A君を下に見る気持ちがあったとしてもです。
A君の親としての答え方その2
「みんなはA君のこと、よく見てくれてるんだね。」
「じゃあさ、注意される前に『今日頑張ってるね』って言ってあげて。」
「で、ずっと頑張って注意されなかったら、その話を私に聞かせてくれる?」
これも、まずは子ども達を肯定します。
子どもが告げ口をするというのは、「こんないけないことをしていたよ」という「正義感」からが多いです。裏を返せば、「こうした方がいいよ」という、A君を気にかける気持ちがあります。そこで、「頑張ってるね」とA君に対して注意ではない声かけをしてもらいましょう。
まとめ
「あら探し」「告げ口」する姿を肯定的に見ると、「相手をよく見ている」と受け取ることができます。
そのような子ども達には、まず「よく見てるんだね」と肯定的に受け止めて声をかけ、その後、「こんな風にしてほしい」と言ってみましょう。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務経験あり。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。