【ドッジボールは危険なの?】保育の現場にオススメしたい新しいドッジボールのやり方

「ドッジボールは危険」「いじめを助長する」という話があります。実際に、被害者側の人が発信しているものはたくさんあり、アメリカでは複数の州でドッジボールは禁止されているんですよね。今回の記事では、ドッジボールを複数の視点からもう一度考え、新しい形を提案します。ある保育系の大学教授に「それいいね」と言ってもらえたやり方です。「転がしドッジ」ではないですよ。

ドッジボールの利点

まずは利点から。小学校では、体育の時間も休み時間もとにかくドッジボールをよく見ます。取り上げられるからには利点が大きいんですよね。

みんなで一緒にできる

クラス単位の大人数で一緒に遊ぶことができるというのが、ドッジボールの利点の1つです。小学生の場合、高学年にもなると男女の体力差が大きくなってきますが、「コートの広さを変える」「利き手と反対の手で投げる」など、やり方を変えることで一緒に楽しむことができます。

さまざまな力や能力が向上する

ドッジボールでは運動能力が総合的に向上する他、様々な能力が向上します。主なものを挙げますね。

  1. ボールを投げる、キャッチする
  2. ボールを避ける
  3. 広い視野で周りを見る
  4. 判断する(避けるor受ける、相手に投げるor外野にパス)
  5. 作戦を理解する
  6. 協力する

保育目線で考えると

さて、保育目線でドッジボールを考えたとき、ドッジボールの利点はどれだけあるのでしょうか。

みんなで一緒にできることについて

小学校では、「男女が分かれてやらなければならない」が多くなってきます。男女による体力差も考えなければなりません。幼児の場合、性差による体力差は小学生ほど大きくありません。この点が、学校現場とは違います。ドッジボールが「みんなで一緒にできる貴重な活動」である学校現場に対し、保育現場でのドッジボールは、「みんなで一緒にできる活動の1つ」です。

さまざまな力や能力が向上することについて

ドッジボールで向上する力、能力についても、保育目線で考えてみますね。

向上する力、能力は、主に次のようなものがあるとお伝えしました。

  1. ボールを投げる、キャッチする
  2. ボールを避ける
  3. 広い視野で周りを見る
  4. 判断する(避けるor受ける、相手に投げるor外野にパス)
  5. 作戦を理解する
  6. 協力する

転がしドッジの場合、ボールを投げません。飛んできたボールをキャッチすることもありません。避けるのもゆっくりです。幼児には調度良いですね。「広い視野で周りを見る」とか「作戦を理解」とかではなく、純粋に、「ボールを転がす」「ボールを避ける」を楽しむということで良いのではと思います。

ということを考えると、運動面から見ても「全員でするドッジボール」である必要はないんですよ。「じゃあ、転がしドッジではなくて普通のドッジボールをすれば?」と思われるかもしれませんが、ドッジボールを投げることは大人が思うよりも難しいです。小学校1,2年でも体育の時間に転がしドッジをしています。

提案したいドッジボールの形

では、新しいドッジボールの形を提案しますね。

新しいドッジボールのやり方

  • 遊戯室くらいの広さの屋内で行う
  • コートの広さや人数はドッジボールと同じ
  • 相手チームの後ろにある壁をねらってボールを投げる
  • 壁にボールが当たるとポイントが入る
  • 人にボールが当たってもアウトにはならない

簡単ですよね。ドッジボールと大きく違うところは、「人に当てないように投げる」というところです。

新しいドッジボールの利点

このやり方だと、利点がいろいろとあります。

  • 投げても転がしていいしワンバウンドでもいい
  • ボールに当たってもアウトではなく、相手の得点を防いだことになるので賞賛される
  • 当たってもアウトではないので積極的にボールをキャッチしにいく
  • 攻撃性を人に向けずにプレイできる

転がしドッジでは経験できない「投げる」を十分にできますし、当たってもアウトにはならないので積極的に「キャッチする」もできます。なにより、人に当てる意味が無いので攻撃性が高くならずにすみます。

新しいドッジボールに足りないところ

  • 避ける動き

ドッジボールの「ドッジ」は、「すばやくかわす」というような意味らしいので、避ける動きがなかったらドッジボールではないですね。積極的にボールを取るようになるので、キャッチボールという名前にでもしましょうか…。避ける動きは、後に普通のドッジボールで経験すればいいですよね。この新しいドッジボールは、転がしドッジと普通のドッジボールとの間で楽しんでみてください。

もしあなたが保育現場で働いているのなら、この記事の内容をもっと深く理解できるよう、「保育塾ベーシック」について読んでみてください。保育塾のプチ研修を3日に1度受け取ることができる無料のメルマガです。

保育塾ベーシックの紹介

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。「もっといろいろと知りたい」という方は、ホームページや、このサイトの記事が一覧になったサイトマップをご覧ください。

管理人うち@uchi70794834|Twitter)

保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。