あなたはどんなときに、手遊びやミニゲームをやっていますか?一斉保育の導入でしょうか?それとも静かになってほしいとき?実は、それだけだと、とてももったいないんです。今回は、「大きくなったら何になる」を題材に、手遊びやミニゲームをとにかく楽しんですると、ちゃんと子どもは成長していくんですよということをお伝えします。
いろいろな「大きくなったら何になる」
まずは、「手遊びは全国共通ではない」ということを知ってください。アレンジされ過ぎてオリジナルがどれか分からないくらいです。「正解が無く自由な発想で遊ぶことができる」というのが手遊びの大きな魅力ですね。YouTubeで探すと、いろいろな「大きくなったら何になる」が出てきます。キリがないので3つだけ紹介しますね。
まず、ノーマルな感じの「大きくなったら何になる」です。あくまでも多数派ということで、正解というわけではありません。
こちらは音程がしっかりついたバージョン。数え方は「ひとつ」「ふたつ」で、手拍子の数が半分なのも特徴的です。
gaagaasさんの動画は2番にアレンジが入って、違う職業が出てきます。
「大きくなったら何になる」で数の感覚が育つ
「大きくなったら何になる」は指を立てながら数を言いますよね。たとえば、算数の教科書では、「5」という数字が書いてあって、その隣に5つの丸が描いてあるということがあります。それと同じことを手遊びでやっているんです。子ども達は「1」「2」「3」という言葉と、実際の指の数を対応するものとして認識していきます。他の手遊びも、数が出てくるものは同様のことが言えます。手遊びをしていくと、数の感覚が育つんですよね。
もちろん、「1つ」「2つ」という歌詞になっていると、「1つ」「2つ」という言い方を覚えることにもなります。
「大きくなったら何になる」でリズム感が育つ
「大きくなったら何になる」という部分では、多くの場合、手拍子をします。今回紹介した動画では、「7拍手を叩いて1拍休む」というものと、「2拍に1回手を叩く」というものがあります。私がやっていたものは、「3拍叩いて1拍休む」というもの。最初の方にもお伝えしたように、手遊びには「こうでなければならない」というものはありません。自由にアレンジしていけば良いのです。リズムもテンポもどんどん変えていきましょう。
「大きくなったら何になる」でイメージ力が育つ
「1の指が注射」「2の指はハサミ」ということは、イメージする力が無いと楽しめません。石がごちそうになり、葉っぱがお皿になるごっこ遊びと同様です。目の前にそのものが無いのに、あると仮定して遊びを楽しめるのは、イメージする力が育っている証と言うことができます。手遊びは小さいうちにやって、年長にもなるとあまりしなくなるかもしれませんが、実はイメージが豊かに育ってきた年長の方が楽しむことができるとも言えます。子どもの発想で、他の職業に変えて楽しむこともできますよ。
「大きくなったら何になる」はキャリア教育になる
キャリア教育というと難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと「子どもが育って自立するための教育」です。
キャリア教育とは、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育
引用元:(文部科学省 平成22年度第二次審議経過報告)より
「大きくなったら何になる」の手遊びは、キャリア教育そのものなんですよね。いろんな職業への興味をもつことになるし、自分が大きくなったら何になるかということにも気持ちが向きますから。
もしあなたが保育関係者なら、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。「子どもを見取る」「記録する」「援助する」「指導案を書く」「要録を書く」ということについて、3日に1度、10分ほどのプチ研修がメールで届きます。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務経験あり。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。