あなたは保育指導案を書く側ですか?それとも、指導する側でしょうか。
時に、真っ赤に直された指導案を目にすることがありますが…実は、いくら頑張っても赤ペンでの指導に意味が無い場合があります。今回は、まず「素案」と「原案」の違いについて考えます。それを指導案の作成に当てはめると、ちょっと楽になる場合があるという提案です。
指導案を赤ペンで真っ赤になるまで修正しても意味が無い場合
保育指導案を真っ赤になるまで修正し、書き直しても意味が無い場合があります。それは、「素案がハッキリしないまま、提出するために体裁を整えている場合」です。どういうことか、分かりやすく説明していきますね。
「素案」と「原案」の意味
「素案」も「原案」も似たような言葉です。「厳密に意味を分かってなんになるの?」と思われるかもしれませんね。ここでは、この記事の内容が理解しやすいように意味をハッキリさせるためと思っておいてください。
「素案」の意味
そ-あん【素案】の解説
出典:デジタル大辞泉(小学館)
原案になる前の、大もとの考え、案。
「大もとの考え」というのが大事なところです。
「原案」の意味
げん-あん【原案】の解説
出典:デジタル大辞泉(小学館)
もとになる案。特に、会議などに提出された、最初の案。「―を一部修正する」
「原案」は、「提出された、最初の案」なんです。指導案で言うと、上司に提出される段階です。
指導案に当てはめて「素案」と「原案」を並べると
では、指導案を作成する場面に「素案」と「原案」を当てはめてみます。
- 「こうしようかな…」と漠然と頭の中で考える(素案「大もとの考え」)
- 大まかに紙面や画面上にメモする(素案「大もとの考え」)
- 実際に保育できるように検討、修正
- 相手に伝わるように文章化
- 完成、提出(原案「提出された案」)
もちろん人によります。
厳密なものではありませんし。
「悩む→雑誌等を見る→書く」…という人もいますよね。
素案をハッキリさせましょう
指導案を提出される側としては、ちょっとした修正、指摘をするくらいですむはずです。本来ならそうあってもらいたいですけど、そうはいかないんですよ。
「悩む→雑誌等を見る→書く」という人がいます。大もとの考えとなる「素案」が無い状態のまま、赤ペンで直された文字を書くだけの人がいるんです。何をやりたいのかハッキリしないまま、指導案の文言はそれっぽく書けるようになってしまいます。
「素質はあるけど言語化が苦手」という人もいます。大もとの考えとなる「素案」はあっても、それをうまく言語化できません。言語化できないので、保育指導案を書くために膨大な時間を使うことになってしまいます。
「素案でいいから提出してよ」いう方法
もう一度、指導案を作成する場面を見てみましょう。
- 「こうしようかな…」と漠然と頭の中で考える(素案「大もとの考え」)
- 大まかに紙面や画面上にメモする(素案「大もとの考え」)
- 実際に保育できるように検討、修正
- 相手に伝わるように文章化
- 完成、提出(原案「提出された案」)
ここで提案です。
指導案を提出する時を変えてみませんか?
よく分からないまま指導案を完成させるのも、それを修正するのも、時間がかかりすぎます。素案がハッキリしないまま、指導案の体裁だけ整えられても、まったく意味がありません。特に新任の場合、「大まかに紙面や画面上にメモする」が終わった段階か、「実際に保育できるように検討、修正」の途中で提出するようにしてみましょう。
具体的にどんなことを考えて指導案を書いていくか知りたい人は、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。3日に1度、10分ほどでできるメルマガが無料で届きます。子どもの見取り、記録、援助、保育指導案や要録の書き方が分かるようになってきます。
指導案の書き方について、すぐに知りたい人はnoteの記事を読んでください。指導案や要録を実際に書き進めていく様子を見たり他の人の考えを聞いたりしたい方のために、オンラインの研修も用意しています。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。