【言葉は変化する】保育の現場で「正しい言葉」を気にし過ぎると窮屈になるのでもう少し楽にしても良いのではという話

先日、「保育中に方言を使わないように指導を受けた」という相談をされたのですが、「方言を使わせない」というのは戦時中に行われた方言の弾圧に通じるものがあるのではないかなと思っています。ここまで言うと、ちょっと大げさに受け取られるかもしれませんが、言葉は変化するので「これが絶対」とするのではなくて、もう少し楽にいったら良いのではないかな(「いったら良いのでは」も後から出てきます)という話をします。

「すいぞっかん」と「せんたっき」

「水族館」とか「洗濯機」を声に出すと、「すいぞっかん」「せんたっき」となる人がいます。私も、「水族館」の方はある程度「k」の音が聞こえる言い方をしていますが、「洗濯機」の方は「せんたっき」になっています。これ、面白いことに、パソコンやスマホで入力すると、「せんたっき」も「すいぞっかん」も、ちゃんと漢字に変換されるんですよね(「すいぞっかん」は変換されないかもしれませんが)。

頭の中で漢字に変換されない人の場合は、「水族館」を「すいぞっかん」、「洗濯機」を「せんたっき」というものとして覚えている可能性があるわけです。これ、私のような年齢の者としては違和感を覚えますが(「違和感を感じる」ではなくて「違和感を覚える」ですよね)、実は同じような言葉は他にもあります。

「学期」「楽器」は「がくき」ではなくて「がっき」ですし、「国旗」は「こくき」ではなくて「こっき」、「食器」は「しょくき」ではなくて「しょっき」と読みますよね。「直観」「楽観」も、「ちょくかん」「らくかん」ではなくて「ちょっかん」「らっかん」です。「すいぞっかん」「せんたっき」も、もしかすると何年か後には普通に感じられるかもしれません。

雰囲気を「ふいんき」と言う人

雰囲気のことを「ふいんき」と言う人がいます。これは、手元のパソコンだと「ふんいきの誤り」と表示されるのですが、スマホだと普通に「雰囲気」と変換されてしまいます。不思議なことに、漢字を書くことができるのに「ふいんき」と言う人がいるんですよね。これ、私のような年齢の者としては…と言おうと思ったのですが、私と同年代の人も言っている人がいました。

これも、「秋葉原」は元々「あきはばら」ではなくて「あきばはら」だったというように、「山茶花」が「さざんか」ではなくて「さんざか」だったように、もしかすると、「ふいんき」でも全く問題ないということになっていくかもしれません。それが良いかどうかは置いといて。

「良い」と「いい」

「良い」と「いい」については、「文語か口語か」という違いがあるので分かりやすいですが、「保育指導案にはなるべく柔らかい表現を使いましょう」というのであれば、「良い」よりも「いい」の方がいいのではないかな…という捉え方もできるのではと感じます。「どのような印象を与えたいか」で使い分ければ良いのではないでしょうか。と、あえて「良い」と「いい」を混在させた文を書いてみました。

何を参考にするか

結局、分からない場合は何を参考にするかというと、保育指針や幼稚園教育要領、または、行政で使っている言葉を参考にすれば良いのではとオススメしています。「子供」「子ども」「こども」や、「障害」「障がい」「障碍」など、統一されていませんし。

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「これが絶対」ということは無いので、押し付けにならないよう、互いに調べたり学んだりしていきたいなあという話でした。

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管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。