月の予定表を10分で作成する方法

教務のみなさん、保育主任のみなさん。
月の予定表は、慣れれば10分もあれば作ることができます。
サクッと作ってしまって、他の仕事に時間を使いましょう。

この記事では、エクセルの基本的な機能を利用して、保育所や幼稚園で使う月の予定表を、10分ほどで作る方法を紹介しています。

「文字の端が切れて表示されない」
「枠線が消える」
「書くスペースが無い」
こんなことで時間を使うのはもったいないですよ。

月の予定表を10分で作成するための手順

月の予定表を10分で作成するために、次のような手順で作業をしてみましょう。

  • 下準備
  • 昨年の予定表をコピーペーストする
  • 曜日を変更する
  • セルの色を変更する
  • 必要な部分だけを消したり移動したりする
  • 印刷できるよう調整する
  • 罫線の設定をする

下準備

慣れれば、予定表を10分で作成することはできます。でも、頭の中に何も無い状態で作り始めると、10分どころか何時間経っても終わりません。まずは、作る前に下準備をしましょう。

ひょっとして、勘違いをしている人がいるかもしれないので、一応言っておきます。
「保育を充実させるためにどんな予定にするか」ということは、十分に時間をかけて検討する必要があります。
検討することと作成することが、ごっちゃになっている人、「検討することも含めて10分で作ることができる」と受け取った人は、「予定表を作成する」ということが、どういうことなのか考えてみましょう。

昨年の予定表を用意する

まずは、昨年の予定表を用意します。
いらなくなった行事等は消しましょう。変更点があれば、「→3週目へ」などとメモしておきましょう。この時点では、アバウトに決めてしまいます。

園長・所長先生の予定を聞いておく

分かる範囲で、園長・所長先生の予定を聞いておきましょう。園長・所長先生の予定は、分かった時点で、その都度、予定表にメモをしておくと、改めて聞く必要はありません。

昨年の予定表をコピーペーストする

まずは、昨年の予定表を全部コピーペーストしてしまいましょう。

エクセルでは、画面左に「12345」と行が、画面上に「ABCDE」と列が表示してあります。行と列の交わった、左上のところに三角の印がありますね。そこをクリックすると、シートの全体が選択できます。

全体をコピーして、新しいシートに貼り付けましょう。

曜日を変更する

曜日や日付を、全部入力したり昨年のものを少しずつコピーしたりしていませんか?一気に変える方法があります。

基本のやり方

セルの右下に、緑色の正方形があります。そこにマウスポインターを持っていくと、黒い十字に変わります。

下に向かってドラッグすると(左クリックしたまま画面下に向かってスライドさせると)、続いて曜日が入力されます。

いろんなパターン

数字も連続で表示できます。

曜日のときと同じようにすると・・・

同じ数字が入力されました。右下に、何か記号のようなものが出てくるのでクリックすると・・・

「セルのコピー」という場所にチェックが入っています。「連続データ」というところにチェックを入れてみましょう。

「連続データ」にチェックを入れると数字が変わります。

また、次の方法もあります。

2つ数字を入れ、2つのセルを選択して、先程と同じようにドラッグすると、連続した数字が入力されます。

他にも、「Wed」「Thu」など、英語の表記や、「5月1日」「5月2日」など、文字が入っていても、連続の表示が自動でできます。数が3つ飛ばしなどでも、法則通りに数字を入れてくれます。

横方向にも同じ事ができますよ。

セルの色を変更する

1つずつ変更しているとキリがありません。
まずは、全体を選択して、全部のセルの色を無くしてしまいましょう。
全体を選択する方法は、この記事の上の方で紹介しています。

それから、休日のセルを選んで、好きな色をつけます。
その次に選んだセルに、どうやって色をつけていますか?

「方法①」は、画面上の方にある、丸くなっている矢印をクリックする方法です。この矢印は、「直前にした動作と同じ事をする」という矢印です。7日(日)のセルに色をつけた後に、14日(日)のセルを選んで、画面上の丸い矢印をクリックすると、14日(日)のセルに赤い色がつきます。

この、「直前にした動作と同じ事をする」という矢印は、セルを塗りつぶすときだけではなくて、他の場合にも使えます。

「F4」のキーか、「Ctrl」+「Y」のキーを押しても、「直前の動作と同じ事をする」ということになります。マウスポインターを移動させる時間がかからないので、この方法が1番速いです。

「方法②」と「方法④」は、画面に出ている「セルの塗りつぶし」のマークをクリックする方法です。

「方法③」は、セルの細かい設定をするときには使いますが、手数が多くなるので、セルを塗りつぶすだけのときにはオススメしません。

必要な部分だけを消したり移動したりする

作成に多くの時間が必要な人は、今年度の予定を、1つずつ手入力していませんか?

昨年のものをコピー貼り付けし、必要な部分だけを選択して、消したり移動したりしましょう。

セルを選んだ後、さらに選びたい部分をダブルクリックすると、セルの途中を選択することができます。ドラッグして、消したい部分、移動したい部分を選びましょう。

普段は、どうやってコピーや切り取りをしていますか?

画面左上をクリックするとできますが、マウスポインターの移動に時間がかかります。

右クリックをすると、切り取りやコピーが選択できるウインドウが出てきますが、右クリックする手間がかかります。

「Ctrl」+「X」で切り取り、
「Ctrl」+「C」でコピー、
「Ctrl」+「V」で貼り付けができます。
一旦覚えると、これが1番速いです。

間違えたときは、
「Ctrl」+「Z」で元に戻せます。

印刷できるよう調整する

画面上では上手くいっているはずなのに、印刷してみたら、右の方が印字されていないことがありますよね。

エクセルって、どうしてもそうなってしまうんです。

印刷の設定をするときに、画面右に出ている画像を見てみましょう。編集の画面で見ていたものとは違い、印刷結果が表示されています。確認して、印刷されない部分を見付けたら、元の編集画面に戻りましょう。

セルの書式で調節する

調整したいセルを選択し、右クリックをすると新しいウインドウが開きます。ここで「セルの書式設定」を選ぶと、細かい設定をすることができますが、手間がかかります。

画面の上の方に、字の大きさを調節できるところがあります。セルを選んで、数字を入力するか、数字の右の下矢印を選んで数字を選択するか、右側の小さい「A」をクリックすると、字を小さくすることができます。

また、「折り返して全体を表示する」をクリックすると、セルの最後の方が次の行に表示され、印刷の範囲内におさまるようになります。

上の画像の場合は、「15:00~」の部分だけ、次の行になりました。どうせなら、「・職員会議」のところから、次の行にしたいですよね。

上で紹介したように、セルを選択した後、折り返したい場所をダブルクリックして選択。
「Alt」+「Enter」を押すと、そこから次の行に折り返して表示されます。

余白で調整する

印刷設定の画面で、余白を調節する方法もあります。

普段は「標準の余白」になっています。選択すると、他の設定が選べるようになります。

「狭い」を選択しても、まだ表示されない場合は、「ユーザー設定の余白(A)」を選択して、数字を入力しましょう。

編集画面に戻ると、余白の数字を入力する前よりも、列の幅を広げることができるようになっています。

罫線の設定をする

セルを切り取ると罫線も消えます。その都度、罫線の設定をしていると時間がもったいないです。印刷をしてから、罫線が消えていることに気付くこともあります。罫線の設定は、一括して一番最後にしましょう。

まとめ

月の予定表を10分で作成するために、次のような手順で作業してみましょう。

  • 下準備
  • 昨年の予定表をコピーペーストする
  • 曜日を変更する
  • セルの色を変更する
  • 必要な部分だけを消したり移動したりする
  • 印刷できるよう調整する
  • 罫線の設定をする

ただし、充実した保育をするために、月の予定を検討することには、十分に時間をかける必要があります。

それぞれの工程で、時間を最小限にするために、次のようなエクセルの基本的な機能を紹介しました。

  • シート全体を選択してコピー貼り付けする(画面左上の三角を選択する)
  • 1日だけ曜日を手入力して、後は自動で表示させる(セルの右下にポインターを合わせて、ドラッグする)
  • 直前の動作と同じことをする(画面上の丸い矢印をクリックするか、「F4」キーか、「Ctrl」+「Y」)
  • 必要な部分だけを消したり移動したりする(セルを選択して、さらに好きな部分をダブルクリック。切り取りは「Ctrl」+「X」、コピーは 「Ctrl」+「C」、貼り付けは「Ctrl」+「V」、元に戻すのは「Ctrl」+「Z」)
  • セルの中の文字を小さくする(画面上の数字を変更か、下矢印で数字を選択か、小さい「A」をクリック)
  • セルの中の文字を折り返す(画面上のボタンをクリックか、好きな場所を選択して「Alt」+「Enter」)
  • 余白を調節する(印刷設定画面で、「標準の余白」をクリック。「狭い」を選ぶか、「ユーザー設定の余白」で数字を入力する)

一度にすると大変に感じてしまうので、できそうなものから取り入れてください。作業は速くすませ、できた表を基にして、しっかりと予定を検討しましょう。

他にも、速くすませることができる作業はいろいろとあります。

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ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。