【つぼのり・液体のり・スティックのり】子どもの発達と成長を考えるためにメリット・デメリットを比較する

あなたの園で使っている「のり」は「つぼのり」ですか?つぼのりを嫌がる子どもがいた場合、どのような対応をすると良いのでしょうか。スティックのりを使えば解決ですが、「感触を楽しむ」「指先を使う」という目的で、つぼのりを使っている人もいますよね。今回の記事では、どれを使用するか検討する際に参考になるような情報をお届けします。

つぼのり最大のメリットとは

つぼのり最大のメリットとは、というよりもフエキのり最大のメリットなんですけど

食べても大丈夫だそうです。

子どもが小さいうちは、どうしても手を口に入れてしまいますよね。のりが付いたままの手を口元に持っていくことも十分に考えられます。「のりが付いたままの手を口に入れるような小さい子どもが、のりを使う必要があるのか」と言われると疑問ですが、もう少し大きくなっていたとしても、何があるか分からないのが子どもです。その点では、とうもろこしでんぷん100%で、有害物質が一切使用されていないフエキのりを使えば安心ですね。

感触についてのメリット・デメリット

さて、のり問題で1番の話題となるのが、のりの感触です。活動のねらいとしても「感触を楽しむ」というようなものを見かけます。でもね、その感触が嫌な子どもがいるんですよ。ねらいが「感触を楽しむ」で、実際に「感触が嫌だ」という子どもがいたときに、あなたならどうしますか?説得されて嫌々触っても感触を楽しむことはできませんよね。液体のり、スティックのりであれば、「感触が嫌だ」ということは、ほとんど無いでしょう。「感触を楽しむ」というねらいは、のり以外のことで考えればすむことです。

汚れについてのメリット・デメリット

子どもも大人も嫌がる問題に、のりを使ったときの汚れがあります。塗るときにはみ出たり使う量が多すぎたりして、のりが他の部分についてしまうんですよね。「使い方を教えれば大丈夫」というのはその通りなのですが、上手くできるまでに多くの時間が必要です。何度も汚れて嫌な思いをしないよう、教え方を工夫しましょう。これについては、つぼのりは取り過ぎる、液体のりは出し過ぎるということで、スティックのりが1番扱いやすいかもしれません。さらに汚れないのはテープのりですが、保育現場に登場することは今のところ無いように思えます。

手指の巧緻性について

手指の巧緻性については、メリット・デメリットではないので、のりによって、それぞれどのような動きをするのかを書いていきますね。

つぼのり

指先で適量すくい取って、くっつけたいものの端に均一に塗り、ムラがあれば指で伸ばす

液体のり

適量が出るよう同程度の力を加えながら、くっつけたいものの端に均一に塗り、ムラがあれば容器の先で伸ばす

スティックのり

適量となるよう同程度の力で押さえながら、くっつけたいものの端に均一に塗り、ムラがあればのりの先で伸ばす

それぞれに違う難しさがありますね。どののりを使っても、指先を使うこと、力の加減をすることになりそうです。

結局どうするの?

どれを使うか検討するために、いくつかの視点から考えてみましたが、迷ってしまった人もいるかもしれませんね。さらに言うと、のりを使わずシールを貼るだけでも楽しめるし、テープを使ってくっつけても良いし、ボンドもあるし、年長にもなれば気をつけてホッチキスを使うことがあるかもしれません。

「のりを使う」はあくまでも手段です。子どもが楽しむために、その活動で取り上げることをこの先も好きでやっていくために、何をしていくかを考えましょう。

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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。