【座らせる?並ばせる?】保育指導案で「~させる」という表現をしないもう1つの理由

保育現場では、子どもに「~させる」という表現は使わないのですが、学校の先生には「~させる」を使わない意図は伝わらない場合があります。保育現場では、単に柔らかい表現の方が良いから使わないのではなくて、「させる」には相手を使役する、命令するという意味があるので使わないんですよね。それも学校だと普通だという感覚の人がいるので、今回は「~させる」を使わないもう一つの理由をお伝えします。

「~させる」と表現しない2つの理由

保育現場では、「~させる」という表現を使いません。使っている人もいるとは思いますが、保育指導案などに「座らせる」「並ばせる」などと書いていると、大概は赤が入ります。これは単に、保育現場だからもっと柔らかい表現が良いということではなく、「~させる」が保育にそぐわないからです。その理由は、大きく次の2つがあります。

  • 「~させる」は使役、命令の意味があるから
  • 「~させる」は具体的ではないから

2番目の、「具体的ではないから」が分かると、保育指導案がより意味のあるものになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

「~させる」は使役、命令の意味がある

「~させる」という言葉には、使役の意味があるんですよ。子どもに対して「~させる」と使うからピンとこない人がいるかもしれませんが、

  • 雨が降っているので妻に迎えに来させた
  • 帰ってすぐに食事ができるように、妻に準備させてます
  • 将来を見据えて生活費を使うよう妻に考えさせないと

こんなことを本気で言っている夫がいるとしたらどう思いますか?

これでも、「大人と子どもとは立場が違う」という見方もあるので、もう一つの理由をお伝えしますね。

「~させる」は具体的ではない

「~させる」という表現は、具体的ではないんですよ。保育指導案に書くとすれば、保育者の援助や働きかけとして、「落ち着いて話を聞けるように座らせる」というような書き方になるでしょうが、この書き方では、実際にすることが思い浮かびません。

「座らせるって、子どもを抱え上げてイスのところまで連れて行き、頭を押さえつけるってこと?」と尋ねると、「そんなことするわけないでしょう」などと言われるのではと思います。こう考えると、「~させる」が具体的ではないということが分かりますよね。「座らせる」「並ばせる」「片付けさせる」「静かにさせる」などは、「子どもが座る」「子どもが並ぶ」「子どもが片付ける」「子どもが静かにする」と、相手がどうするかということを表現しています。

保育指導案の援助や働きかけには、「自分がどうするか」を書きましょう。「座らせるとは、子どもの頭を押さえつけることではない。では実際にどうするか。」と考えると分かりやすいでしょうか。「自分がどうするか」を明確にしようと思える人は、「~させる」という表現にはならないはずです。

実は、小学校でも、「『考えさせる』という表現はどうかと思う。『考えろ』とか言っても考えるわけではないし。だから、『考えられるようにする』と表現しよう」というような話は、ずいぶん前からあるんですよ。ただ、「考えられるようにする」と表現するだけでは、具体的にどうするかということは見えてきませんが。自分が実際にすることを具体的に表現しましょう。

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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。

保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。

ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・

そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。