こんにちは。
保育塾代表うちです。
今回は、どちらかといえば保育施設の経営者、園長先生などに読んでもらいたい記事です。実際に、サービス残業0、残業もほぼ0を実現し、さらに持ち帰り0に向かって取り組んでいる経営者の方にお話を伺いました。
ポイントは製作物、書類作業、会議です。
残業ほぼ0で持ち帰りも0を目指す経営の実際
まず、
「残業や持ち帰り0って、言葉ではよく言うけど、実際には無理」
と思っている人、いますよね。
正直、前は私もそう思っていたんですけど、実践している園があるんですよね。
ありがたいことに、そのような働き方を実践している経営者の方から連絡をいただき、話を伺いました。
了承していただいたので、みなさんにお伝えします。
「人手不足だから残業・持ち帰りになる」を見直す
お断りをしておくと、これは、お話をいただいた経営者の方(表現が長くなるので、これ以降は「経営者Aさん」と表記させてもらいます)が言われた言葉ではありません。お話を伺って、私が感じたことです。
経営者Aさんの施設では、サービス残業が0で、残業も月5時間未満だそうです。どの仕事でも、急な欠員等はあり、これ以下にするのは難しいのではと思います。
保育現場にとっては、「これ以上はできないのでは?」という状態です。
驚いたことに、経営者Aさんの園も、決して職員の数が多いわけではありません。
やはり、運営していて一番大変なことは人材だそうです。
多く雇いすぎるとキャッシュアウトしてしまう、少ないとシフトが回らない、なかなか求人も集まらない。
このあたりは、経営者Aさんの園も、みなさんの園と同じですよね。
ですが、
「少しでも働きやすいように、持ち帰りの仕事ゼロを目指して勤務中に製作物などの作成をしていただいたり、残業もゼロを目指してスムーズに引き継ぎができるようにする」
とおっしゃっています。
人手不足なのは、どこの園も同じです。
でも、残業ほぼ0を実践できている園もある。
どこが違うんでしょう?
ここで私が感じたことが、見出しにも書いた、
「人手不足だから残業・持ち帰りになる」を見直す
です。
「人手不足だから」と言ってしまうと、それ以上は前に進まず、全てがストップします。
「人手不足の状況はすぐには変わらないけど、その中で何ができるか」ということを考えないと、残業・持ち帰りの状況も変わりません。
みなさん、経営者Aさんの園の、シフトや配置の工夫など、具体的なことを聞きたいと思いますよね。
でも、聞いたとしても、園によって状況は違うので、「うちの園では無理だわ」ということで終わってしまいます。
フルタイムの人、パートの人、それぞれの人数、勤務できる時間など、どの園も違いますから。
それよりは、
「シフトのあり方に、自園なりの工夫できる余地があるはずだ」という意識に変えることが先決です。
製作物・書類作業・会議の「無理・無駄」を省く
シフトのことは、園によって違うので、具体的な解決方法を書くことはできません。
とはいえ、何か具体的な方法も知りたいですよね。
次は、経営者Aさんにいただいた言葉そのままです。
製作物の量・書類作業・会議などが考えられると思います。その「無理・無駄」を省いていくことが、最も重要だと考えます。
製作物の量、書類の量・中身、会議のあり方など、どの園にも見直せることはたくさんありますね。こちらは、どの園も少しずつ変えることができるのではないでしょうか。
ただ、ここで書くとキリがないので、このサイト内の記事を紹介させてもらいます。
製作については、全部で5記事ほどありますので、カテゴリーをチェックしてみてください。
書類作業は、本当にたくさんありますよね。
このサイトでも、書類作業に関しての記事がたくさんあります。
主に、保育指導案、要録、おたよりに関しての記事です。
保育指導案の書き方のカテゴリーには、指導案に関する18記事があります。
保育のおたよりを「イラスト+ライン・フレーム」で簡単にすませるアイディア
おたよりの書き方・情報発信のカテゴリーには、8記事があります。
【超シンプルな視点で書ける】指導要録・保育要録の意味と書き方
指導要録・保育要録のカテゴリーには、24個も記事があります。
リクエストをいただくうちに、どんどん増えてしまいました。
他にも、幼稚園の教育課程や全体的な計画、保育所の全体的な計画、年間保育計画についての記事など、書類作業に関わるものがあるので、チェックしてみてくださいね。
会議の記事も1つあります。
【鍵は司会にアリ】会議の時間を劇的に短縮する3つの場面設定と司会の言葉
見直す視点として、コチラの記事も参考にどうぞ。
【分かってないから余裕がない】保育における「仕事」と「作業」の違い
「新しいもの」を取り入れていく
「新しい物」を取り入れていくということについて、経営者Aさんが取り上げられたものの1つが、「コドモン」というサービスです。
もう取り入れているところもありますよね。
連絡帳や各種料金の計算、職員の勤怠、シフト、写真販売など、いろいろな機能から必要なものをカスタマイズして使用することができます。
経営者Aさんのところでは、メリットがあまり無かったということで導入していないそうですが。
便利なことは確かなんですけど、使用するスマホやiPad、それから利用料金をどこから出すかというのが大きな問題の1つです。
「コドモン」はあくまでも1例で、他にも似たようなサービスがいろいろとあります。
仕事の効率は明らかに変わりますので、予算に余裕がある園は、取り入れてみてもいいのではと思います。
ただ、指導案作成を参考文例で効率UPさせようとしているサービスは、オススメしません。明らかに、保育・教育の内容より効率を優先させているからです。指導案作成以外の部分も効率優先で、子どものことがどれだけ考えられているか疑問です。
保育塾のサイトでは、
「指導要録・保育要録をパソコンで「無料」かつ「安全」に作成する方法」という記事を書いています。
その中で、
「
実は、業者が販売しているものって、
「
の見た目をもっと可愛くして、他の機能についても同じように作って、詰め込んだものなんですよね。
世の中には、送迎バスの運行スケジュールや、献立の管理など、無料で使用できるものを作っている人が、他にもいると思うのですが・・・
そのような方は、「
※2020年12月の時点で、「Sadaji67」のサイトは閉鎖されました。
ICT化に加え、「新しい物」を取り入れることについておっしゃったのが、
20代の方を役職に就けて、新しいアイディアを提案してもらう
ということです。
役職手当の分、給料が上がり、その人のモチベーションも上がって、気持ち良く保育ができて・・・とメリットしかない。
保育業界としては、新しい考え方ですね。
既存の役職だと納得できない人もたくさんいるでしょうから、役職名も新しいものにしたらいいかもしれませんね。
まとめ
サービス残業は0で、残業はほとんど無く、あったとしたら残業代がきちんと出る。
持ち帰りも0になるように取り組んでいる。
正直、うらやましいですね。
研修参加についても、手当を付与しているそうです。
なぜ、そんなことができるのでしょうか。
最も印象に残った言葉はコチラです↓
「自分の施設の職員の方を大事にできていないのであれば、それは子ども達を大事にしていないのと同じ」
この言葉が、全てを表しているように思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「もっといろいろと知りたい」という方は、
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