「いくら直しても少しも進歩がない」
「一から十まで丁寧に教えても分かってない」
「何を言いたいのか全く読み取れない」
新任の先生、若い先生の保育指導案を直しながら、こんなこと思っている人いますよね。
この記事は、保育所・幼稚園・こども園で、若い先生の指導をする立場の人たちに向けて書いたものです。タイトルは「保育指導案の書き方」という言葉が入っていますが、要録や、その他のことにも通じますので、ぜひ目を通してみてください。
問題は「保育指導案の書き方」以前にアリ
保育指導案について、どう指導するかの前に、
まずは
「あなたの感覚や常識で接しても全く通じない」という現状を認識することがスタートです。
ここで紹介するのは、ほんの一部。
「若い人たちの考えていることは分からない」どころの話ではないことが、たくさんありますよ。
答えを教えてもらって当然だと思っている
若い人たちに限りませんが、「答えが用意されていて当然」「答えを教えてもらって当然」だと思っている人は、たくさんいます。
しかも無料で。
なぜなら、
「近くのシャバシャバなカレー」って、調べたら一発で出てきますから。
「シャバシャバなカレー」と同じ感覚で、
「指導案の書き方 幼稚園」とかで検索すると・・・
人材派遣会社に雇われた、「あなた保育経験ほとんどないでしょう」というライターが書いた記事が、しばしば検索上位に登場します。
その記事を読んで、分かった気になって、分からなくても「やっぱり指導案って難しいよね」くらいで終わらせる。
園で指導されて、また検索する。
似たような記事を読む。
やっぱり分からない。
これの繰り返しです。
無料で情報が手に入るので(実際はバカ高い通信料を払っていますが)、本を買おうという気にもなりません。
手遊びもピアノも、YouTubeを見れば出てきます。
壁面はメルカリなどに売っています。
正解かどうかは別として、答えはゴロゴロ転がっているんです。
保育指導案を書く意味が分からない
「保育指導案を書く意味が分からない」という人も、たくさんいます。
ツイッターや掲示板を見ると、まさに「意味が分からない」愚痴がたくさん出てきます。
要録なども同じ。
「保護者のフォローは保育者の仕事じゃない」なんて言ってる人もいます。
その発言に「いいね」がたくさんついている。
保育指導案を書く意味を分かっていない人に、「普通の」指導をしても分かるはずはありません。
保育指導案はこう指導する
じゃあ、結局どうするの?
と思いますよね。
子どもたちを見るときと同じように考えましょう。
決して、「子ども扱いする」ということではないですよ。
大人だって、一人一人が違うということです。
新任の先生でも、若い先生でも、学年主任をするような先生でも同じ事です。
どれくらい分かっていないのかを知る
まずは、保育指導案について、どれくらい分かっていないのかを知るところから始めましょう。
大人の「見取り」です。
- なぜ保育指導案を書くのかを分かっているか
- 子どもがどれくらい発達しているかを分かっているか
- ねらいや内容が何かを分かっているか
- 何を意図してその活動をし、なんのために援助をするのかを分かっているか
などなど。
案外みんな分かってないですよ。
ベテランの先生でも、説明できない人は多いです。
全部を直さない
率直に言いますね。
どうせ分かっていないのだから、保育指導案の全部を直すのはやめましょう。
1カ所ずつ、確実に理解できるようにしましょう。
「1カ所だけ直しても、他のところはどうするの?」
と思いますよね。
分かっていない人に対して、いくら丁寧に赤ペンで修正しても、それを見て書き直すという作業をするだけになります。
結局、全部が分からないまま保育をしているんです。
それよりは、1カ所ずつ、確実に身に付けたほうがいいと思いませんか?
「なぜ直されたと思う?」などの言葉を添える
修正するだけでなく、「なんで直されているか分かりますか?」など、言葉を添えてみましょう。
1カ所だけ直されていたら、全体を書き直さない分、余裕ができます。
余裕ができれば、理由を考えることもできます。
言葉遣いの問題なのか、発達にあっていない「ねらい」を書いているのか、「ねらい」を達成できないような援助しか考えられていないのか。
1カ所だけが直されていたら、深く考えることができるんです。
「ここも同じように直すとどうなる?」などの言葉を添える
1カ所だけ修正されて、それについて深く考えることができたら、他の場所についても同じように考えることができます。
その段階になったら、「ここも同じように直すとどうなる?」などの言葉を添えてみましょう。
たとえば、「ねらい」がそうですね。
1つ目の「ねらい」と同じように、2つ目、3つ目を考えることができるようになってきます。
「保育者の援助」も同じ事です。
「見守る」の中身を具体的に考えることができるようになったら、「支援する」も「配慮する」も、具体的には何をするかを考えることができるようになってきます。
まとめ
若い先生って、指導する立場の先生からすると、全く違う感覚なんです。
逆に、若い先生は、「年配の人って、何言ってるか全然分からない」と思っています。
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大人だって、子どもと一緒。
一人一人が違うんです。
一人一人に合った指導をしましょう。
大人だって、子どもと一緒。
いっぺんに言われても分かりません。
1つずつ確実に、できるようにしましょう。
大人だって、子どもと一緒。
一気に難しいことはできません。
焦らず、スモールステップでいきましょう。
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