「どうしても言葉が思い浮かばない」
「もう何十分も1つの文を考えている」
「この1行だけが書けない」
というときなどに、市販の本やサイトの例文を写して保育指導案を書いている人、いますよね。
この記事では、自分の言葉で保育指導案を書けるようになる、4つのステップを紹介しています。
特に、2つ目のステップに取り組むと、保育自体が大きく変わってきます。
実際に、保育指導案を用意して、考えながら読んでください。
保育指導案レベルアップへの4ステップ
保育指導案を書くときに、例文を写して書くことがある人は、次の4つのステップでレベルアップすることができます。
- 1ステップ 今の状況を客観的に考える
- 2ステップ 実際どうだったかを振り返る
- 3ステップ 振り返りのときの視点で例文を選ぶ
- 4ステップ 振り返りのときの視点で例文を書き直して使う
それでは、1ステップごとに説明していきますね。
今の状況を客観的に考える
市販の本や、どこかのサイトに載っている例文を写すと、なにか気まずいですよね。
できれば自分で書かないといけないのは分かっているけど・・・
上手く書けないから・・・
時間がいくらあっても足らないから・・・
でも、それをなんとかしようと思って、この記事を読んでいますよね。
この記事を見ようと思った時点で、ステップ1の半分は終わっています。
例文を写していることを気にしているってことですから。
本やサイトの例文を見ること自体は良いことです。
他の人がどのような考えをもって保育をしているかを知ることにもなります。
ただ、次のような可能性を考えてみたことがありますか?
例文が間違っている可能性は?
例文を写して保育指導案を書くということは、答えを写して宿題の空白を埋めるのと同じことです。
しかも、写している答えは正解ではありません。
どこかの知らない子どものために書かれた保育指導案に書いてある文章ですから。
○○書店の問題集から宿題を出されているのに、△△出版の参考書の答えを写すようなものです。
例文自体がおかしいこともあります。
せめて正解を写しましょう。
プロとしてどうなのか?
近所においしいレストランがあったとします。
有名な料理研究家が書いた本を見ながら作っているからおいしいんです。
日替わりのメニューは、クックパッドの新着レシピだからバリエーション豊富です。
こんなレストランがあったとしたら、「プロとしてどうよ?」って思いませんか?
本やサイトの例文を写して保育指導案を書くのは、これと同じことですよね。
で、結局どうすれば良いかというと、「例文を写す」ということが、どういう行為なのかが分かれば1つ目のステップは終わりです。
次は2つ目のステップです。
できれば、自分が書いた保育指導案を見ながら読んでください。
実際どうだったかを振り返る
指導案は、書いて終わりではありません。
指導案に書いたように保育をして、それで終わるのでもありません。
自分の保育がどうだったか、振り返りをしますよね。
そのときに、保育指導案を見ながら振り返っていますか?
「保育指導案自体が適切だったか」という視点で振り返っていますか?
保育指導案を書いたら、主任や所長に見てもらいますよね。
「直してもらったから、それでOK」と考えるのは大きな間違いです。
主任や所長は、あなたの指導案を最低限しか直していません。
まず、丁寧に直す時間がありません。
そして、全部直すと、ほぼ書き直しの状態になります。
とりあえず、保育を始めないといけないので、一部だけ直して終わりにしています。
ということで、主任や所長に見てもらった後でも、見直す部分はたくさんあります。
切りがないので、「子どもの姿」「ねらい」など、見直す項目をしぼりましょう。
その分、詳しく見直します。
「よかった」「ダメだった」という、単純な見直しではありません。
考えるべきなのは、「実際の子どもの姿と比べてどうだったか」です。
あなたがどんなに新人でも、主任や所長を上回っていることがあります。
それは、あなたが担任している子ども達と接している時間です。
あなたが担任している子ども達のことは、あなたが一番知っているはずです。
ですので、保育指導案も、あなたにしかできない見直しがあります。
- 「ねらい」に書いた姿が見られた子どもは何人いた?
- それは具体的にどんな姿だった?
- 「ねらい」の姿が見られなかったとしたら、それに近い姿はあった?
- 実際、どんな「ねらい」にするべきだった?
こんな風に考えていきます。
でも、ここまでできる人は、とっくに例文を見ずに保育指導案を書いているはずです。
できれば、誰かに教えてもらいながら振り返りましょう。
一人で振り返るのであれば、最初から全部は無理ですよね。
「ねらい」で書いた姿は、具体的に「誰」の「こんな姿」として見られた
というところから始めましょう。
振り返りのときの視点で例文を選ぶ
保育指導案を書くときに、上手く書けなかったら、本やサイトを参考にすることはあるでしょう。
そのときに、ただなんとなく考えて例文を選ぶのと、前回の保育指導案を振り返ってから選ぶのとでは全然違います。
1回でも良いので、本気で保育指導案の振り返りをしてみましょう。
その後、本やサイトで例文を探してみてください。
たぶん、ぴったりくる例文は見付かりません。
振り返りのときの視点で例文を書き直して使う
ぴったりくる例文が見付からないのなら、書き直して使いましょう。
これも、ただなんとなく書き直すのと、振り返りをしている状態で書き直すのとでは違います。
2つ目のステップでは「実際の子どもの姿と比べてどうだったか」という視点で振り返りをしました。
何度か振り返りをしていると「実際の子どもの姿と比べてどう違うか」ということを考えて例文を読めるようになるはずです。
そうすると、自然に言葉も出るようになります。
違う部分を直して、自分の保育指導案にぴったりの言葉にしましょう。
それでも上手くいかないときは、伝わりやすい保育指導案の書き方【ねらいと内容にぴったりの言葉が思い浮かばない人へ】を参考にしてください。
ただし、例文をそのまま写す段階の人は、まだ読まないでください。
難しく感じて嫌になってしまうかもしれません。
「とりあえず、この記事の最後まで読んでみた」という人は、ぜひ保育指導案を取り出して、2つ目のステップに戻ってみてくださいね。
「保育指導案の書き方をもっと詳しく教えてよ」という人は、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「もっといろいろと知りたい」という方は、