指導要録・保育要録に時間を取られる5つの理由と対処法

「幼稚園幼児指導要録」「保育所児童保育要録」「幼保連携型認定こども園園児指導要録」「特別支援学校幼稚部幼児指導要録」は

・何度見直してもらっても終わらない。

・書きたいことが言葉にできない。

・間違えないように書くのが一番大変。

こんな風に思っている人、いますよね。

この記事では、指導要録・保育要録に時間を取られる理由を明らかにし、どうすれば上手く対処できるのかを紹介しています。

自園に取り入れることができそうなものを、ぜひ試してくださいね。

指導要録・保育要録に時間を取られる理由

次のことをしている人は、指導要録・保育要録を書くときに、相当な時間がかかります。

  • 5領域や10の姿を考慮して書こうと思っている
  • 1年分の記録を書き出したりまとめたりしている
  • 数人で相談しながら書いている
  • 早い時期から書き始めている
  • 手書きをしている

指導要録・保育要録を書くのに苦労をしているのであれば、今までの常識を見直してみましょう。

5領域や10の姿を気にすることをやめる

要録を書くときには、5領域や10の姿、資質・能力などを考慮して書きますよね。

「これまで、5領域だけでも大変だったのに・・・」

なんて思っていませんか?

まずは、5領域や10の姿、資質・能力などについて、考えるのはやめましょう。

指導に関する記録(幼稚園)・保育に関する記録(保育所)を書くときには、

子どもがどう育ったか

だけを考えて書きます。

とにかく書いてから、「5領域のどれと関連しているか」「10の姿で言うと、どれなのか」と考えましょう。

詳しくは、【超シンプルな視点で書ける】指導要録・保育要録の意味と書き方

を読んでみてください。

子どもの記録を持ち出すことをやめる

要録というのは、指導・保育の「要約」を書くものです。

記録を見返さなくても、書くことはできます。

1年分の記録を全部引っ張り出すと、余計に書けなくなる場合があります。

「この1年のダイエットについて教えてください。」

と言われたら・・・

「食べたものを書き出すことと、意識して速く歩くことをしてきました。」

「最初の1ヶ月は上手くいったけど、その後は大変でした。あきらめずに1年続けたことが良かったです。」

みたいに言えば、ダイエットの「要約」になります。

食べたものや運動したことの記録を引っ張り出す必要はありません。

試しに一度、記録を頼りにせずに書いてみましょう。

一生懸命に記録をしている人ほど、まとめるのが大変です。

「書きたいことはあるけど、文にするのが難しい」という人は、記録を見なくても十分に書くことができます。

まとめることや、文を書くことに時間がかかる人は、

【1語からスタートしても書ける】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

【文のスタート・つながりで悩まない】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

を読んでみてください。

どうしても思い出せないときだけ、記録を見ましょう。

相談しながら書くことをやめる

「新任の先生が上手く書けないから」などの理由で、相談しながら書くのはやめましょう。

相談ほど時間のかかるものはありません。

細かい言葉の使い方まで、丁寧に直しながら下書きしていませんか?

赤ペンで、たくさん修正して「指導」していませんか?

新任の先生には、「要録には何を書くのか、どのように書くのか」を教えるべきです。

書き方さえ分かれば、新任の先生でも要録を書くことができます。

【超シンプルな視点で書ける】指導要録・保育要録の意味と書き方

【1語からスタートしても書ける】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

【文のスタート・つながりで悩まない】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

肯定的な視点で子どもを見ることができにくい人がいるのであれば、言葉の言い換えに慣れることから始めましょう。

肯定的な言葉を通して見ると子どもの行動はこう変わる

肯定的な言葉で「指導要録・保育要録」を書ける3つの法則

早い時期から書くことをやめる

要録を書くのに時間がいるからといって、2学期から書くようなことは、やめてしまいましょう。

なぜなら、要録には「子どもがこんな風に育ったよ」ということを書くからです。

もちろん、書こうと思えば、2学期にも書くことはできます。

でも、もっと素晴らしい育ち方が3学期に見られたら、書き直しますか?

早くから書くべきではない理由が、もう一つあります。

人は誰でも、〆切り近くにならないと、仕事に集中できないからです。

必要以上に早くから取りかかることは、時間を必要以上に使うことになります。

要録にかかる時間の多くは、悩む時間や書き直す時間です。

書き方を変えることで、時間がかからなくなり、早くから書き始める必要もなくなります。

【超シンプルな視点で書ける】指導要録・保育要録の意味と書き方

【1語からスタートしても書ける】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

【文のスタート・つながりで悩まない】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

手書きをやめる

使用するソフト、システムにより、多少の違いはありますが、手書きをやめると本当に早くなります。

清書せずにすむんです。

間違えないように清書をするだけで、どれだけの時間を費やしているか、計算したことある人いますよね。

ただ、電子化すると、反対に面倒なことも出てきます。

  • システムを購入すると、それなりの費用がかかる
  • セキュリティーの問題がある
  • 新しいシステムに慣れるまでの手間がいる
  • 「移行する間は、パソコンと紙の両方で」となる可能性もある

というように、いろいろと問題はあります。

とにかく、導入する担当者が大変です。

エクセルで作ってしまえば、費用の問題もセキュリティーの問題も解決ですが、簡単には作れませんよね。

要録の記入だけを電子化にすると、大概の問題は回避できます。

要録の電子化は、個人で簡単にできることではないので、園長・所長先生に動いて頂くようお願いします。

指導要録・保育要録をパソコンで「無料」かつ「安全」に作成する方法

まとめ

要録を書くのに時間を取られている人は、思い切って次のことを試してみましょう。

  • 5領域や10の姿を気にすることをやめる
  • 子どもの記録を持ち出すことをやめる
  • 相談しながら書くことをやめる
  • 早い時期から書くことをやめる
  • 手書きをやめる

自分の書き方があって、書き方を変えることはできない人もいるでしょう。

「時間をかけて、しっかり書かないと」という考え方も、当然あります。

この記事で紹介してきたことは、「必要以上に時間をかけることはない」ということです。

浮いた時間は、質を高めるために使いましょう。

要録をしっかり書きたい人は

指導要録・保育要録の内容と保育力をレベルアップさせる「援助」の書き方

を読んでみてください。

簡単に説明してありますが、内容としては高度です。

「要録ってなに?」「よく分からない」という人は、

【超シンプルな視点で書ける】指導要録・保育要録の意味と書き方

【1語からスタートしても書ける】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

【文のスタート・つながりで悩まない】指導要録・保育要録をスラスラ書く方法

を読んでみてください。

「要録の書き方をもっと詳しく教えてよ」という人は、下の画像をクリックして、「保育塾ベーシック」についての詳しい内容を読んでみてください。

保育塾ベーシックの紹介

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ABOUTこの記事をかいた人

管理人のUCHI(うち)といいます。 公立幼稚園、幼保園、大学の附属で働いていた元幼稚園教諭。 現在、島根保育塾代表。仕事を効率化するだけなら簡単です。しかし、保育の質を落とさず(むしろ上げながら)効率化することは、現場を経験した人間でないと、なかなか上手くできません。「保育の質を上げる」「労働時間の短縮」これを両立させるための記事を書いていきます。あなたの園に合わせた方法を知りたい人は、お問い合わせくださいね。