「アマガエルだけならなんとかなる」
「キャラクターは好きだけど本物は苦手」
「飼いたいのなら子どもがお世話をする」
このような人は、カエルの飼い方を全然知らないまま飼っていますよね。
この記事では、カエルの間違った飼い方と解決方法を、分かりやすいようにQ&Aの形で書いています。
子どもに任せてしまっている人、どうやって飼うか全然知らない人は、1つでも取り入れてみてください。
水に関する問題
カエルは水が大好き?
カエルは水が好きかもしれませんが、水だけでは生きられません。
水だけ入れて飼っていると弱って死にます。
陸地を用意してください。
できればコケをしきつめましょう。
コケが無理なら、カエルがいた場所の草を、土ごと飼育ケースに入れましょう。
特に勘違いが多いのは、おそらくアマガエルではないでしょうか?
アマガエルは樹上で生活しています。
写真は7月末の昼間、気温37℃だった日に、栗の木の葉にくっついてジッとしていたアマガエルです。
アマガエルを飼うときには、木の枝など、登るところも入れましょう。
オタマジャクシにも陸地がいるの?
オタマジャクシも、ずっと水だけだと弱って死にます。
足が生えてくると、エラ呼吸できなくなります。
足が生えたオタマジャクシには陸地が必要です。
野生にいるから汚れた水も平気?
田んぼや池で見かけるからでしょうか?
カエルは汚れた水でも平気なイメージがあります。
でも、田んぼや池は、泥水ではありますが、水は十分あります。
飼育ケースの水よりも、ずっときれいです。
飼育ケースの水は、排泄物や食べ残しですぐに汚れます。
濁っていたら、水道水でも良いので、すぐに水替えをしましょう。
普段は、できればカルキ抜きをしてください。
排水できるように、飼育ケースの下の方に穴を開けて網をつけておくと楽です。
食べ物に関する問題
ケンカしてかみついてるの?
ケンカではなくて、相手を食べようとして、かみついています。
大きさが違う個体同士を一緒にすると、エサにしか見えないようです。
お腹がすけば、自分とほとんど大きさが変わらない相手でも食べてしまいます。
できれば1匹ずつで飼いましょう。
数匹一緒に飼うのであれば、同じ種類で同じくらいの大きさのカエルにします。
隠れる場所もたくさん作りましょう。
エサはたくさん入れておけば大丈夫?
エサをたくさん与えても、強い個体だけが食べます。
隠れる場所がたくさんあって、それぞれの個体の目の前にエサがあれば、みんなが食べるかもしれません。
手間はかかりますが、一匹ずつにエサを与える方が安心です。
生きたエサしか食べない?
カエルは基本的に動いているものしか食べません。
死んでいても、カエルの上の方でうまく動かせば食べます。
「無理矢理に口を開けて押し込めば食べる」ということを聞きましたが、可愛そうで試したことはありません。
場所に関する問題
どこで飼えば良い?
テラスで飼うと、天気の良い日は水がすぐに熱くなって死にます。
日の当たらないところでずっと飼っていると病気になります。
涼しい時間帯には日が当たり、暑いときには陰になる場所を探しましょう。
子どもへの対応に関する問題
「子どもが責任を持って飼う」が間違い?
「子どもが責任を持って飼う」という、それらしい言葉で、放任するのはやめましょう。
全ての問題は、ここから始まります。
カエルが苦手なのは分かりますが、せめて飼い方くらいは一緒に調べましょう。
「カエルが嫌い」と言わない方が良い?
2~3歳の子どもの場合
カエルとの関わり方は、眺めるくらいなので、わざわざ「カエルが嫌い」と言う必要はないですよね。
4~5歳の子どもの場合
飼うのであれば、カエルが苦手な人は、まず最初に、正直に「苦手だ」と言ったほうが良いです。
苦手なことを隠したまま飼おうとするから、適当な飼い方になります。
生き物の命を適当に扱って、教育になるとは思えません。
「苦手だ」と言ったら、面白がって見せてくる子どもがいますよね。
そのときこそ、教育のチャンスです。
「人が嫌がることはしない」を実感をもって教えましょう。
その上で、
先生はカエルが苦手だから、一緒に飼い方を調べるくらいしかできない。
上手にお世話をできているか、見ることくらいはできる。
それでも、どうしても飼いたいなら、子どもが頑張ってお世話をする。
という流れにしましょう。
苦手なら、年長の子どもや隣のクラスの先生に頼れば良いです。
「それぞれの子どもの、得意なことに目を向ける」ということにつながりますし、他クラスとの交流にもなります。
いっそのこと飼わない方が良い?
カエルに限った話ではないですが・・・
生き物と十分に向き合えないのであれば、飼わない方が良いかもしれません。
生きたエサを与えずに共食いを放置しておくことや、カエルを干からびさせることが、命の教育になるとは思えません。
カエルが苦手な人にとっては都合が良いことに、飼わない言い訳にできることがあります。
- アマガエル
弱い毒があります。アマガエルを触った手で、傷口や目を触らないようにしましょう。アマガエルを触ったときは、すぐに手を洗いましょう。 - ヒキガエル
かなり強力な毒があります。犬がヒキガエルを口に入れて、死亡したという例もあるようです。ただ、捕食されるというような緊急事態でない限り、自分から攻撃するようなことはありません。実際に飼って触っていましたが、毒を出したところを見たことは無いです。とにかく手を洗いましょう。 - トノサマガエル
環境省により、レッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定されています。さらに、トノサマガエルによく似たダルマガエルには、絶滅危惧ⅠB類になっているものもあります。知らずに捕まえているかもしれません。区別がつかない人は、トノサマガエルも捕まえない方が良いでしょう。詳しくは、環境省レッドリスト2018の公表についてを読んでください。 - ウシガエル
飼うのも運ぶのも逃がすのも絶対NGです。
特定外来生物に指定されているからです。農林水産業や、生態系に、大きな影響を及ぼす場合もあるため、違反した場合の罰則は厳しいです。詳しくは環境省日本の外来種対策を読んでください。
ウシガエルと同じような問題はカメにもあります。
合わせて、
まとめ
カエルに限った話ではありませんが、飼うのであれば責任を持って飼いましょう。
子どもに対して「責任を持って」と言っても、大人がカエルを苦手で避けているのであれば、まったく意味の無い言葉になります。
苦手であっても、飼うのであれば、少しずつでも向き合いましょう。
本当に苦手なら、他の人に頼れば良いことです。
最後に1つ、苦手だけど飼わないといけない場合の、大事なポイントをお知らせします。
苦手でも、見るだけなら大丈夫という人は、カエルに触らなくてもすむようにして飼いましょう。
子どもがカエルを可愛がろうと思って、飼育ケースのフタを開けるから、カエルは逃げ出します。
「触ると弱るから」ということを教えて、エサを入れる以外でフタを開けないようにしましょう。
無理してカエルを飼わなくても、他に飼うことができる生き物はたくさんいます。
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2人の娘の父親
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