「2月と1月の天気は似たようなものだから書き出しが・・・」「書き出しはできたけど、次につながらない。」などと思っている、保育所・幼稚園の先生方、今日で全部解決です。
この記事では、保育所・幼稚園の、2月のおたよりにぴったりな書き出し方を紹介しています。
おたよりの書き出しは、基本的に
- 季節のあいさつ
- 子どもの様子
の順番です。
まずそこを押さえておきましょう。
おたよりの書き出しができるかどうかは「慣れ」です。
保育指導案は、発達やこれまでの子どもの姿など、いろいろなことを考慮しないといけないので難しいですよね。
でも、おたよりは、いろんな例文を見て、自分が担任している子ども達の姿に合わせて、例文をちょっと変えるだけです。この記事に書いてある「季節のあいさつ」と「子どもの様子」を組み合わせて使ってくださいね。
組み合わせた後に、少しずつ自分の言葉に変えていきましょう。
そのうち、全部自分の言葉で書けるようになってきますよ。
季節のあいさつ(2月)の文例
天気や行事のことを伝えたいとき
- 今年の冬は本当に暖かいですね。
- いつになったら冬本番となるのでしょうか。
- 暦の上では立春ですが、まだまだ春は遠く感じられます。
- 冬本番はいつまで続くのでしょうか。
- こんなに寒い冬は何年ぶりでしょうか。
- 昼間の日射しは、少しずつ穏やかになってきたように感じられます.
- 先日の雪は本当に大変でしたね。
- 先日の豆まきは、豆を煎るときの香りを嗅ぐことからスタートしました。
当然のことですが、地域によって気候は全く違います。とにかく、お便りを出すときの天気を、そのまま書けばいいんです。「毎年同じこと言ってるけど、本当に雪ばっかりだよね。」を保護者向けに、もう少し丁寧に書くだけです。天気のことが分からなければ、行事のことを書けばいいんです。旧暦でやるところは、なおさらです。
植物や生き物の様子を伝えたいとき
- 散歩に出かけたとき、オオイヌノフグリがたくさん咲いている場所を見つけました。
- ◯◯公園のカンヒザクラは今が見頃です。
- 園庭ではクロッカスが花を咲かせました。
- 雪の中、チューリップの緑が鮮やかに見えます。
- こんなに寒くても、カモは川に浮かんでいます。
- 石を動かしたときに、冬眠しているテントウムシを見つけました。
植物や生き物の様子を伝えたいときも、天気と同じで今現在の様子をそのまま書けばいいです。寒い中ですが、よく見てみると、植物はあちこちに見つかります。天気のことを伝えるよりも、「え?そうなんだ」と、保護者さんの印象に残る文を書くことができるかもしれませんよ。
もちろん地域によりますが、園庭に実がなる木があると、けっこうな数の鳥がやってきます。知らないからこそ、子どもと同じ目線で見ることができますよ。
一応注意をしておきますが、地域による違いがあるので、植物や生き物の実際の様子を見て書いてくださいね。
ただ、生き物は、ものすごく苦手な人もいるので、あまりリアルな表現は避けた方が無難です。
季節のあいさつを少し丁寧にするとき
おたよりの書き出しは、基本的に
- 季節のあいさつ
- 子どもの様子
の順番で書きます。
でも、一般的な手紙などは次のように書きますよね。
春寒の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
先程まで例をあげていた、天気のことや、植物の様子は、「春寒の候」の部分です。ということは、その後の「貴社ますます~」とか、「平素はひとかたならぬ~」の部分は、普段のクラス便りには書いてない人も多いということです。
おたよりを丁寧に書きたいときには、もう少し書き加えましょう。
「貴社ますます ~」の部分を書きたいのなら、保護者のことに気持ちを向けていることが分かる文にします。
「平素はひとかたならぬ~」の部分は、保護者へのお礼です。
- この雪で登降園も大変なことと思います。お気を付けてくださいね。
- インフルエンザが流行るこの時期に、毎年当園で感染者がほとんどいないのは、保護者の皆様にご協力を頂いているおかげです。
- みなさんのご協力を頂き、先月のもちつきは大盛況となりました。改めてお礼申し上げます。
- 今年度もあとわずかです。保護者のみなさまのおかげで、無事に乗り切ることができそうです。引き続きよろしくお願いいたします。
子どもの様子(2月)の文例
子どもの様子は、できれば、季節のあいさつや、保護者へのお礼と関連付けましょう。
たとえば、
季節のあいさつで「雪」を伝えたら、「雪」に関して子どもがこんなことを言ったなどのエピソードを書く。
季節のあいさつで「植物」のことを取り上げたら、子どもの様子では、「植物」に対しての、子どもの関わり方を取り上げる。
という具合です。
というよりも、子どもの姿で「これは伝えたい」というものを見付けた後、その時の天気や植物の様子をそのまま言葉にすれば上手くいくかもしれません。
保護者がお便りで知りたいのは、天気や植物よりも、子どもの様子です。
天気や行事のことを伝えた文に続く子どもの様子
- 子ども達は、雪だるまの「ゆきちゃん」に、毎朝あいさつをしています。こんなに元気の良いあいさつをするなら、冬が続くのもありがたいことです。
- こんなに毎日雪が続くのに、雪遊びに飽きることがない子ども達です。
- 先日は、ツララの長さが最高記録を更新し、47センチの記録が出ました。子ども達はメジャーを持ってツララを探しています。
- 服を着過ぎて、真っ赤な顔をしている子どももいます。自分で脱ぎ着できる服で登園するよう、お願いいたします。
- 間もなく生活発表会です。いつも通りの元気な姿が見られることと思います。
- 暖かいおかげで、他の季節と変わらず園庭で遊ぶことができます。
- 「鬼は外!」と、大きな声で豆を投げた子ども達。今年も元気に過ごすことができそうです。
植物や生き物について書いた文に続ける子どもの様子
- 興味津々で、顔がくっつく程近付いて眺めています。
- 寒い中、お花見が始まりました。
- 雪に埋もれないよう、毎日雪をどかす子どももいます。
- 発見するとすぐに、「研究する」と言って図鑑や絵本を開く子ども達です。
- 「外で寒くないの?」という言葉も聞かれました。見つからないような場所にいるけど、冬も生き物はたくさんいるという話をしています。
- クラスで飼っているカエルのことが気になり、この日はすぐに様子を見に帰っています。
季節のあいさつを少し丁寧にした文に続ける文
- 大人の心配とは裏腹に、雪で元気に遊ぶ子ども達です。これもみな、ご配慮あってのことです。
- 子ども達が遊ぶ姿を見ていると、これらの心配が杞憂ではないかと思えるほどです。ありがたいことですね。
- あれから、給食のときに、子ども達は進んで食べることが多くなったように思います。
- 子ども達の成長した姿を、最後の参観日で見て頂けることと思います。
それぞれの記事につなげる言葉
おたよりの書き出しができても、それぞれの記事につなげる言葉で手が止まることがありますよね。月初めにお便りを出す場合と、月の途中でお便りを出す場合の、両方の例をあげておきます。
月初めの場合
- 他にも、先月は次のような姿が見られました。
- さあ、2月も楽しみに過ごしていきましょう。
- さて、今月の予定は、次のようになっています。
- それでは、2月の予定をお伝えしますね。
月中頃や月終わりの場合
- 他にも、2月には次のような姿も見られましたよ。
- では、2月に見られた姿を、他にも詳しくお伝えします。
- 2月には、他にもいろいろと、素敵な場面がありましたよ。
- さらに、今月見られた姿を紹介しますね。
それぞれの文をつなげると
これまで紹介した、それぞれの文をつなげてみますね(さらに追加した表現もあります)。自分でつなげるときは、文の意味が通るように、適当に変えながらつなげましょう。上手くつながらないときは、誰かに聞けばいいんです。
あくまでも、主となるのは子どもの姿です。実際に見られた子どもの姿や発言を中心にして、前後の文をつなげていきましょう。
- 今年の冬は本当に暖かいですね。もう春になっているように感じられるほどです。先日の節分では「鬼は外!」と、大きな声で豆を投げた子ども達。今年も元気に過ごすことができそうです。さあ、2月も楽しみに過ごしていきましょう。
- 暦の上では立春ですが、まだまだ春は遠く感じられます。子ども達は、雪だるまの「ゆきちゃん」に、毎朝あいさつをしています。こんなに元気の良いあいさつをするなら、冬が続くのもありがたいことです。それでは、2月の予定をお伝えしますね。
- いつになったら冬本番となるのでしょうか。今年は雪が全然降りませんね。インフルエンザが流行るこの時期に、毎年当園で感染者がほとんどいないのは、保護者の皆様にご協力を頂いているおかげです。子ども達が遊ぶ姿を見ていると、これらの心配が杞憂ではないかと思えるほどです。ありがたいことですね。
- 園庭ではクロッカスが花を咲かせ、寒い中、お花見が始まりました。雪に埋もれないよう、毎日雪をどかしている子どももいます。2月には、他にもいろいろと、素敵な場面がありましたよ。
- こんなに寒い冬は何年ぶりでしょうか。先日、園庭で石を動かしたときに、冬眠しているテントウムシを見つけました。このような発見があると、すぐに「研究する」と言って図鑑や絵本を開く子ども達です。では、2月に見られた姿を、他にも詳しくお伝えします。
- 先日の豆まきは、豆を煎るときの香りを嗅ぐことからスタートしました。「うーん、いい香り」「香ばしい」などと、どこで覚えてきたか分からないような言葉まで聞かれました。あれから、給食のときに、子ども達は進んで食べることが多くなったように思います。
- 先日の雪は本当に大変でしたね。この雪で登降園も大変なことと思います。お気を付けください。大人の心配とは裏腹に、雪で元気に遊ぶ子ども達です。これもみな、ご配慮あってのことです。
それでは、2月に見られた子ども達の姿を紹介していきますね。
- 今年度もあとわずかです。保護者のみなさまのおかげで、無事に乗り切ることができそうです。引き続きよろしくお願いいたします。
先日、散歩に出かけたとき、オオイヌノフグリがたくさん咲いている場所を見つけました。興味津々で、顔がくっつく程近付いて眺めていた子ども達です。他にも、いろんなことに興味をもっていた子ども達。それらの姿をお伝えしますね。
「天気のこと+天気のこと」とか、「まずは保護者への言葉+植物の様子」など、順番や組み合わせを変えていけば、いくらでも文章ができます。もちろん、子ども達の姿を書けば、さらに多くの文になります。
まとめ
おたよりの書き出しは、基本的に
- 季節のあいさつ
- 子どもの様子
の順番です。
ちょっと丁寧に書きたいときには、保護者への気遣いやお礼の言葉も書き加えます。
本当に大事なのは、「こんな風に育ったよ」「こんな姿があったよ」という中身です。書き出しに悩む時間はもったいないですよ。この記事の例文をつなげてサッと書き出しを終わらせ、中身を充実させましょう。
もし、あなたがこの記事を読んで、「おたより書けそう」と感じられたとしたら、ぜひ次のnoteの記事を読んでみてください。この記事と同じ仕組みで要録の文が書けるように、様々なテンプレートを用意しています。
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保育塾代表
2人の娘の父親
公立幼稚園・幼保園・大学の附属幼稚園で勤務の後、保育塾を立ち上げる。
ラッパ吹き。小学生を中心に、20年以上いろんなバンドを指導しています。保育士・幼稚園教諭のみなさんが、ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、プラスの循環が生まれます。
ほんの少しだけ余裕をもって仕事ができたら、ほんの少しだけ子どもが落ち着いて、そうするとまた、ほんの少しだけ余裕ができて、効率良く仕事ができる方法を調べたりして・・・
そんなプラスの循環の始めの一歩、小さな余裕を生み出すお手伝いをしています。あなたが読んだこの記事が、そんな始めの一歩になったら嬉しいです。